“引き鉄”
“引き鉄”
無事自宅前到着。特に変わったこともなく、しいて言えば誰かに尾行などされるわけもなく。たぶんね;
身から出た錆、とでも言おうか?久々になんだかんだと色々買い込んでしまった。……が、意外と気分転換になるものだと改めて、しみじみ思う。ついでにゲームをしたのは何年ぶりだろう?因みに、釣り上ゲーム……後の●レー●ゲームかもね?戦利品に興味は無く、ただただ掴みあげて品物を堕ちないよう気をつけながら目的地まで巧く運びおとす。その工程にとても魅力を感じる……至福のときを有意義に過ごした。そんな後に待っていた、通称地獄への扉……は大袈裟なただの自宅の玄関扉。
ぁ。やはり騒がしい;まるで来客がいるかのようなほど。狭いからね。外まで丸聞こえなときがあるが、今日はそこまでじゃぁない。というより、独りであそこまでうるさくできるとは……侮れん。
“ただい……げ;”
なんなんだこれは。家は狭いんだ!!!!!!!!!同居人が戻ったら;
“おかえり~ねぇねぇみてみて、お店開ける”
“なにやってんだよ;アイツが戻ったら全部ブン投げられるぞ;”
薬やら漂白剤やらペットボトル他の山、山、山、いいや、生ぬるい。山を越えて山脈だな。そこへ誰の運が悪かったのか?戻ってきた同居人……扉を開けるや否や開口一番。
“・・・・・・棄てれや”
ほらもう。同居人は束縛の苦手な歩くシンプルイズザベストだから……言わんこっちゃない。山脈はあっという間に溶岩が流れ野原になったようだ。ぁ。そうだ、そんなことより、
“ちょ、今日のメール、あれなに?”
僕は妄想癖人に仕方なく訊いてみた。大概はどんな意味不明の内容でも放置主義なのだが……今日は特例、とでも言おうか。
“?そのままだけど”
僕が悪かった。通じないのは僕の所為、はぃはぃ;
“あれの何がヤバいの?、誰から伝えろって?”
“あたしじゃない。”
“じゃぁ誰?けど、あの文面はあんただよね?”
“あたしだけど、あたしじゃない”
なんぞ、それ;
同居人の襖が開いた。なんか微妙な殺気???
“逃げるぞ”
なに?どういうこと?
同居人は暫く部屋にこもっていたかと思うと、おそらく必要最低限の荷物をまとめていたような姿で放った一言さえも、とてもシンプルだった。流石、歩くシンプルイズザベスト。どれだけの期間どこへ逃げるのか不明なまま、荷物はあの片側の腕だけ通した背中のリュック1つだけ。……って、あの、リュックの腕を通すところって何て言うの?




