“力の壁参”
“力の壁参”
ぁ。靴下穴開いてる……。いつの間にか付けてしまったズボンの裾の汚れに気付き、更にはアキレス腱あたりに履くときには気付かなかった割と大きな穴。ま、いっか。どうせ裾で隠れるし誰にも見えやしないから構わない。今は、不気味なほどの団結力が初めて?ここに芽生えたらしく……;曲者上司が何故か感激している……僕は相変わらず疑いが晴れず独り蚊帳の外状態をキープ、大丈夫。
ぼっちは慣れている……。
ダイは、様ざまなことを語るには時間も余裕も無いことも承知の上で、尚且つ、話せることと、そうでないことを踏まえ良い意味で策略的に話進めている。僕の中では良い意味で、じゃないけど;脳の造りがすでに違うのは最初から判っていたけどさ?更に僕ら普通世の理解力を考慮し簡潔なまでに皆の思考をまとめ、おそらく信頼というものを得たであろう。簡単にまとめると近日中に均衡が崩壊し始め、それはなんかしらの合図によって知ることのできるものであり、その後に起こりえるであろう戦を最小限に抑えることへの協力?を頼みたいという。……なんのこっちゃ;軍に任せられないのは何故なのかとか、誰も何も思わないのは何故……何故僕らに???仕事でもないのに、かかりきりになる可能性のある以上その依頼にならないのか……要は給料というか報酬扱いの1択!!なのに何故に引き受けているのか……疑いも無く。ぁあ。……僕も心は狭かった……血は争えないわ。
政府ニ協力スル気ハ更々ナイ
そうこうしているうちに、本当の意味で解散となった。僕は蚊帳の外のまま。
“ぉい、どうした?”
“いえ、別に”
どうした、と云われても別に特に何もという心境なわけで……この人に言ってもナ。決して不貞腐れているとかそういうわけではない。決して;
“犬はここか?”
曲者上司はしゃがみこんで犬を撫でる仕草をする。まったくもって本物だ・・・・・そこには居ないし;
“……今日は見えないんで何故か。判りません”
“そうか……あまり落ち込むな、そのうち設備の進化で可視化できるようになるさ。多少、鼓動の動いている生命体との見え方とは違うだろうが”
“……だといいですね”
“帰るぞ、俺の愛車判るよな?戸締り確認してくるわ。近くだし、送るから先に駐車……”
“ぁ、すみません、かなりな量の買い物を頼まれているので今日は”
“じゃ、なおさら送るって。遠慮するな!!”
“いえ、待ち合わせも兼ねているので”
“……ほほう?なんだ、特定の相手がいたのか?いつからだ?意外だな、今度紹介しろな?品定めしてやろう”
ぇ;この場しのぎのハッタリで頼まれた買い物も無いし相手も居ないが、仮に居ても紹介はしない。
苦笑いと挨拶をしつつ、部屋を後にした。
“残念だ;帰ろう、ひとりで”




