“*Y日”
“*Y日”
あれから僕らは自宅へと戻った。
マスターに一時避難先と食事の感謝を伝え、曲者上司は途中までの道順に適応できなかった;僕を元の場所まで普通に;何事もなかったように職務とはなんたるかとか今日の僕の配置される現場の話ばかりしていた。
そうそう、あの日に入った無線には外部の誰でもが合わせられるCHだそうな;もっと、こう……ガチムチな安全性に力を入れた接続方法など重要としているものだと思い込んでいたようで;これでは送信者の特定は厳しいと判断しなきゃ。
自宅に戻れば、薬が……無数の薬が並んでいた;まさか食えとか云わないだろうな……。
“これも備蓄しておかないと”
そうだけど。多いだろ、いくらみても;確かにこいつは薬物依存症の気はある。あるが、ま。この妄想癖人の狙いは判っている。僕の今の心境を経緯はどうあれ、手に入れたようだ。否、大げさな言い回しだな、ただ単に一連の流れからの推測なのだろう。僕が、僕だけが悔しく、哀しく、……否、もし、この世に憎しみの塊が具現化され視覚化できる存在とするならば、目の前のコノ妄想癖人がまさしくそうだと思う。こいつの面は一体いくつあるのか判らないけれど。同居人においてもそう。このまま身体のなかの水分が今ここですべて無くなるんじゃね?と思うほどの号泣に対し、あいつはあいつでまったくもって涙の1粒さえ見せなかった。火と水のような……って、普段もこいつらの接触関係においてはそうなのだけれど;誰かが先に涙を流したのをみて、泣けなくなったとか……代わりに泣いてもらったとか様ざまにあるのだろう……。ある、特定の言葉の心理において正反対だったりするのは普通世らしぃ。
そして、今日の勤務はテラノ組とだった。時を重ねるごとに、僕の絡むことが多くなってきたような気がする。ちなみに今日は昨日の延期されてしまった分を別の隊員が、僕は……パニックになって破損された……ここだけの話になるが、どうもテラノの作業員の1人?が関係しているらしぃ……ような……。実際、着いて唖然とした。破損ってレベルじゃなく、破壊だわ……その場所の修復作業へと配置された。相変わらず、砂埃でほぼ何も見えない。
けれど。
空世の開発したものの試供品を駆使して、都会の砂漠に見え隠れする蜃気楼のような摩天楼を悠々と駆け抜ける犬と僕らの未来を今日も護る。コノ棒デ!!
あちこちで未だなんらかの支障が響いてはいるけれど、それでも街に平穏がもたらされた。
……かのように、見えた。
空からの新たな発注が未だないことを残して。




