“出来レース肆”
“出来レース肆”
なんだろう、この違和感。
____そうか。テラノ組の延期に対して空世は……キャンセル?頼みもしないのに心の中まで見透かしたかのように先読み?未来予知予言?の出来る空世が……つまり;どういうことなのさ。
可能性として考えられることは?
もしも。
自分が特別な存在だったなら。
もしか。
実は特別なんじゃぁないだろうか?
なんてガキのころは考えていた……否、今もガキだよ;……、りしたこともあった。大器晩成じゃないけどさ、本当にそうだったら今、ここには居ないよね、と、目の前の妄想癖人と今はどこにいるのか考えたくもない親父をみて思った過去。特に親父。いいんだけどさ、よく言ってた台詞が“俺の10年後に期待しろ”あれから未だ何もないってことはたぶん何もない、それが現実。無双??無い無い、絶対。あれば、空世とか政府とか嗅ぎつけて今やはり僕はここには居ない。
ぁあ。
ところにより、目醒めたアリス……だな;いいんだ、意味なんて判らなくて;
“見ろ、あれ軍用機だろ、たぶん”
その声に空を見上げる。あまり目立たないような色彩になっているそれが民間のものか政府のものか見分けるのは僕らには精々形くらいなわけで。遠めに見れば、素速く移動する丸い物体にしか見えないけれど。
“ですね、けど、音がしないような……”
“空世産だな……”
“なるほど。段違いな進化ですよね;真面目に空世が相手ならどうにもならない気がします”
“心配するな、イザとなったら俺が守ってやる、それで。”
上司がそういい、指差した先にあるのは、まだ僕の仕舞っていない棒。紅く光るやつ、最新型……とはいえ、安物。一応、入社当初に貸与されたものもあったがやはり使っているうちに、こう、断線気味でうまく光らなかったりする。夜勤ではそれはご法度なので、それを返却し新たなものを要求したのだが……実はそれも断線気味。使えない……無理無理;絶対;返却されたものを使いまわしているのだろ?と、思わなくも無いが仕方なく安売りしていた最新型を購入する羽目になったわけだが。
“それにしても寒いっすね……人も殆ど見かけない。いくらここが田舎だからと云って居なさ過ぎ。店も皆閉まっているし配給でも始まる勢いですね”
“俺の家に行ってメシでも食うか、腹が減ってはなんとやらだぞ”
“……逃げるんじゃなかったんですか;”
時は近いのか……




