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“出来レース|(仮)”

“出来レース|(仮)”


“なんだよ、その奇妙なことって”

なんだっけ;この人は何を云っているんだろう?

しまった、大きな独り言。身構えながらの話だと知能の低い僕はつい、上の空になってしまう;

“……新酒イベの”

“ぁ、ぁあそうでした。……あの日、無線に奇妙な言葉が入ってきたんです『明後日ニーニーマルマル』って”

“うちじゃねぇな、それ”

僕は仕方なく上司についていくことにしたけれど。……どこへ行くのだろう?もしかして、新居?そこなら嫁さんもいるし何かあれば僕の自宅も近いし、たぶん上司のあの腹ではこの辺りを知っているという利点を含め走れば僕のほうが速いと思う。しかし、寒い。

“前に自衛軍に居た人いましたよね、あの人が時たま明日の予定の連絡時に時刻を伝える際に似たような遣い方をしてたのは憶えているのでたぶん、22時のことかな、と”

“なるほど、確かに。無線を使う職なんかではありだな……っていうと、今日?か?”

あれからどれくらい経っただろう。あの時、上司から目をそらしたかっただけでちゃんと時刻をみていなかった僕は再び携帯を取り出し、今度は真面目に時刻を確認する。……と、とんでもない件数の着歴&メール;犯人は判っている。これはまずい、非常に……まずい。が、内容がいつもの感じなのでここらで1本のメールでも打っておけば後6時間は持つだろうと、判断した僕は上司を横目にそれなりの速度でメールをした。

“もうすぐ10時ですね……まだ、12時間もありますんで、嫁さんの居る自宅で寝たほうが……”

“そう俺から離れたがるなって。これからだろ”

なにがですか、なにがこれからなんです;結構楽しそうに視えるのは、たぶん僕だけではないだろう;

“どこの誰かも不明だが今日のこの状況とその時刻の云い様を踏まえて考えれば何か仕掛けてくるのは有りだろうな”

“ですが、一般人の模倣かもしれないし…あの日はイベントだったわけですから”

“なんでお前の無線だったのか、だよな。他の隊員で同じ頃に勤務していたヤツは他にもいるのに。他の会社だってあるだろ……しかも、無線だぜ?携帯じゃねぇんだぞ、個人のならともかく”

確かにそうだ。僕は前にも言ったように金持ちでもなく、世間でよく話題になる普通世にも稀に居る?超能力者などでもない。い、犬は見えるけどさ;あれ;そういやアイツどこ行った?

……またマーキング中か;違う。発情期だ、あれは;まあいい、相手には見えないだろう;い、いや良くない;僕は咄嗟に指笛を吹いた。ダメか……チッ。仕方なくバッグから棒を取り出して笛を吹いたため、仕方なく戻ってきた。一部始終をニヤツキながら見守っている?上司をよそに、犬の全体を撫でる、というより撫で回す。んーー可愛いやつめ!僕はしゃがみ込んだまま上司を見上げながら続けて訊ねてみた。

“……まさか、内部を疑ってたりしませんよね?”

“……んなわけあるか;あいつ等は確かに個性派揃いだがそんな……ん~~~ん;ないない、この辺にいるのか?”

そう言ってしゃがみ込み、犬を撫でる仕草をした。知らないけど意外に犬好き?

“あの、深刻な問題が発生ところでというか”

“……文章になっていないが何だ?”

“給料の振り込み無事ですか;”

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