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初恋の色  作者: ふろっぐ
9/12

episode8 佑 〜彼女?〜

休み時間。おれはクラスのが男子たちとしゃべっている。

「何!? お前彼女いんの?」

「まあなー」

今の話題は、彼女がいるいないってやつ。まあ、リア充を探してるかんじ?

「おれいねぇんだよなー…」

翼がそう言って嘆く。

「佑はいいよなぁ。彼女絶対いるんだろ?」

…話を振られた。そんなこと言われてもな…。

「おれいねーよ? 彼女とか」

おれがそう言った瞬間、みんながバッとこっちを見る。

「え? 何? どーした?」

「何じゃねぇよ!! うそだろ!? あ、何か?今はいないけど、まえはたくさんいたよ、みたいな?」

いや、だから…。

「いねーって。おれ、彼女いたことないから」

みんなの目が丸くなる。おれ、なんかした?

「マジで…? そんなにモテてんのに?」

翼が信じられない、って顔をする。翼だけじゃなく、他のやつもみんな驚いた顔をしている。

だから、おれモテてなんかねーんだけど…。

「えー!? じゃあ、好きになった人とかいないの? まさか…」

「あぁ、うん」

いや、別に普通じゃないの?

「本当かよ…。じゃあ、可愛いなーとか、思うやついねぇの?」

ぐるりとクラス中を見ながら翼が言った。

可愛い、か…。織は…まぁ、可愛い方だと思うけど、いとこだし。あとは…。

優、とかか?

優は、笑うとけっこう可愛いかったよな…。でも、なんか緊張してんのか、あんまり笑ってくれなかったな。人見知りとか?でも、普通に話してはくれたし…。

「おーい? 優? 何ぼーっとしてんの?」

目の前で手を振られる。かなりビックリした。

「わっ。あ、うん。ゴメン…」

「何ー? 可愛いなって思うやついんの? 誰だれー?」

なっ…。

「ち、ちげーよ!! そんなんじゃない」

慌ててそっぽを向くおれ。何やってんだ? これじゃ、逆に怪しいだろ!

「へーぇ…。ふーん」

案の定、翼はニタっとしている。怪しい笑みだ…。

「だから違うって。…もうすぐチャイム鳴るから、席つく!」

おれはとりあえず自分の席に逃げた。

何なんだよ、もう…。

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