表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初恋の色  作者: ふろっぐ
8/12

episode7 佑 〜優と佑〜

キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴った。みんなが席に着く。

おれも席に着いた。

先生はまだ来ていないのか…。

どうしよっかな? とりあえず、隣の女子にでも話しかけてみるか。

「ねぇねぇ」

「えっ!? あ、何…でしょう?」

えっ…。そんなに驚かせちゃったかな?

「何?どーしたの? 何そんなビビってんの?」

おれは笑いながら聞いた。

「や、だって、いきなり話しかけられたし。びっくりするでしょー?」

そ、そうかな? なんか悪いことしたかな…。

「ごめんごめん、そんなつもりじゃなかったんだけど。名前聞こうとしたんだ」

「あぁ、名前ね。清水 優です。よろしく…」

清水優さん、ね…。って!!

「え!? 優っていうの?」

おれの名前と一緒じゃん!

「うん、優だよ…? なんかあるの?」

「おれも、佑っていうんだけど。桜庭佑」

目を丸くした清水…さん?に、おれはそう言った。

「あー、そうなんだ。同じだね!」

清水さんがそう言って笑う。よかった、笑ってくれた。だから何?とか言われたらどーしよーってちょっと思ってたんだけど。

「なんかすごい偶然だな」

おれもそう言って少し笑った。

てか、清水さん、っていうのは、なんかヤダな…。でも、なんて呼んだらいいのかわかんないしなー…。普通、仲良くなるな

ら、下の名前で呼んだほうがいいんだよな? まあ、優と佑でややこしいかもだけど。

まあ、おもしろいからいっか。

「じゃあ、なんて呼んだらいい?」

とりあえず聞いてみることにした。なんかあだ名とかあるなら、そっちの方がいいだろうし。

「えっ、あぁ。呼び方かぁ…。うーん、なんでもいいよ」

なんでもいいか…。じゃあ、やっぱり下の名前でいっか。

「じゃあさ、下の名前でもいい? 優って」

「え、あ、うん。全然いいけど。でも、同じ名前だし、ややこしくない?」

「まぁ、そうだけどさ。なんかおもしろいじゃん? だから、優も、おれのこと佑って呼んで」

あ、今普通に優って言っちゃったけど…。いいんだよな?

「うん、わかった。えっと…佑…くん?」

あ、よかった。気にしてないかんじだな。でも、くん付けなんか、しなくていいのにな…。

「別にくん付けしなくていいのに。…まぁいいや。慣れたら佑って呼んでくれたらいいから」

「あ、うん…」

少しとまどったようにうなずいた優。なんかおれへんなこと言ったかな?

そんなことを考えていたら、チャイムが鳴った。

そういえば、いつのまにか先生来てたんだな。何にも言わないから、気づかなかった…。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ