1-10 婚約者がおかしい?~王太子side
読んでいただき、ありがとうございます。
うれしいです。
それはただ、家格がつり合うという理由だけで結ばれた婚約。
傲慢でわがままだという評判の少女。
王太子妃になるまでに成長してくれればよいと考えていた。
今まで花を贈れば誰にでも喜ばれた。
それ以前に声をかけるだけでみんな顔を赤くする。
なのに、会話も最小限。
視線すら合わせない。
なるべく距離を置こうとする。
そんな女の子は初めてだった。
だから、様子を見ているふりをして影にシャルロットの様子を探らせた。
結果は驚くものだった。
今まではわがままで公爵家の使用人たちにも嫌われていたはず。
それなのに最近その関係が少しずつ改善されつつあるということだった。
家族関係もいいとは言えない状態だったはず。
それなのに、今では家族でよく話をしているようだった。
買い物だって最近はあまりしていない?
今までと違いすぎないか?
理解できない。
何が起きたというのか。
王城に来る日のあの事故から様子が変わったのか?
詳しく知りたくて公爵家を訪問した。
何も知らないふりをして今まで何をしていたか聞いた。
「あのぉ。それは・・・どんなドレスがいいか考えたり、どんな宝石がいいかお母様と話したりしておりました。」
嘘が下手すぎる。
まだ7歳だからか。
表情に出すぎだ。
なぜ私に隠そうとする。
自分のよいところをアピールしたくはないのだろうか。
隠されたことで意地悪したくなって、ドレスを贈ることを提案すれば、断られた。
「いえ、まだ、7歳ですので、すぐ着られなくなってしまいます。私などのためにもったいないのでご遠慮させていただきます。お心遣い大変うれしく存じます。」
違和感だらけだ。
普通の7歳の令嬢なら、100%喜ぶ。
こんな答えをしていることでかえって私に興味を持たせるということに気づけないのか。
面白い。
だから一歩踏み込んで聞いてみたくなった。
純粋な興味。
「君にとって、幸せなことって何?」
「それは---家族、いえ、みんなが笑顔でいることです。---あっ。」
これは、心から言っている反応だ。
この歳で自分や家族だけではなく、周りのことを考えられるなんて。
王妃の器を感じる。
決めた。
君を私の王妃にする。
それなのに、君はなぜか自分ではなく、他の令嬢を薦めようとする。
そんなことをしても無駄だよ。
君がどれだけ距離を置こうとも。
もう逃がさない。
まあもう少し、君が思うようにおとなしくしておいてあげるよ。
ここで1章終了です。
初投稿
ここまで頑張れました。
ありがとうございます。(2章もあります)




