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2-1 兄との関係

初投稿の作品です。

2章に入れるなんて幸せです。

温かい目でよろしくお願いします。



「シャル。今月の収支はかなり黒字になってきたよ。お祝いにパーティーでも開こうか?」


「お父様。そのお金は領地のために使わなくてはならないでしょう?」


「ねぇ、シャル。ドレスルームがいっぱいになってきたわ。これ以上部屋を増やすのもどうかと思うのよね。何か方法はないかしら。」


「いらなくなったドレスを有効活用できないか考えてみます。」



お父様、お母様との関係を修復し、領地経営の危機を脱するために動き始めて2年になる。


始めは自信なさげだったお父様も、領地の収支が書いてある帳簿を定期的に確認するなど、少しずつ領主として自覚がもてるようになってきた。

優秀な執事のトーマスと相談しながら領地経営を立て直そうと日々奮闘している。

トーマスだけでは立ちいかなくなり、執事見習いとしてマイケルにも入ってもらった。


お母様は、私のことを娘として驚くほどかわいがってくれている。

二人でお茶を飲む機会も増えた。

もちろん、公爵夫人としての威厳を保ちながら、無駄遣いは極力しないように気をつけている。

領地経営についても一緒に進め、お母様の知識を活かした意見も聞かせてくれる。



領地で産出されるダイヤモンド。

今までは掘り出したものをそのまま磨いて商品とされていた。

そこで前世で見たことがあるダイヤモンドカットを参考に提案した。

そのカットの仕方についてもみんなで話し合って考えた。


考えたものを作ってもらおうと思って職人をあたった。

最初はその職人に反発された。

何度も足を運んで有用性を伝えた。

最後は呆れらたが、話を聞いてもらえるようになった。


細工職人と何度も打ち合わせをした。

失敗を繰り返しながらも何度も試作していった。

誰が見ても今までの輝きとの違いが出るようにするには本当に時間がかかった。

それでも、みんなはあきらめなかった。


やっとできたものを領地の名前を入れて、「ローゼンベルクカット」と名付けた。

指輪やネックレス、ブローチなどに加工し、お母様にお茶会に付けて行っていただいた。

公爵夫人の宣伝効果は抜群。


結果は、大成功。


注文が殺到し、予約で生産が追い付かないほどになった。

これでますますお父様、お母様との関係もよくなっていった。



もちろん私も、わがままや無駄遣いはしていない。

侍女やメイド、お父様とお母さまとの関係も良好になるように日々努めている。


悪役令嬢には絶対ならない。



なにより一番の成果は、ローゼンベルク家が一つにまとまったこと。

これに尽きる。


いや、まだだ。


私の断罪回避には、お兄様も味方になっていただかなくてはならない。

寮に行ったまま家に寄り付かない、拒絶した状態のお兄様。

何度か体調を気遣う手紙を出した。

もちろん返事はなしのつぶて。

むしろ、手紙を書いてきたことに憤りを感じているのかもしれない。



ゲームの中では、領民を顧みない父親。

無駄遣いばかりをし、お茶会三昧の母親。

そして、傲慢でわがままな妹。

兄は、父の領地経営に失望していた。

何より兄は、領民を大切に思っていたのに。

家族に辟易し、距離を置いた兄は、私の断罪を機に、父の経営能力の欠如を国に訴える。

結果、領地没収。

爵位はく奪。

一家離散。


邪魔な家族を排除し、自分が公爵家の跡を継ぐ。


ローゼンベルク家にとって暗い未来しかない。


いや、私の断罪が。


だけど領民思いの兄の気持ちもわかる。

でも、あれから家族は変わってきたのだもの。


このままではいけない。


何としてもお兄様と家族の関係を改善しなくては。


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母が登場した時に感じた通り、母はやっぱり有能だった!
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