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キス、キス、キス

 

 その後、2人が親密になるのに時間はかからなかった。異国の地での月一度の逢瀬は、日本でのそれと比べて何倍も濃密だった。お互いになくてはならない存在になっていき、離れがたくなっていった。


 しかし、醸はパリに帰らなくてはならない。必ず別れがやってくるのだ。それは耐えがたいことで、別れのキスが一回で終わらなくなった。

 サヨナラのキス、

 またねのキス、

 離れられないのキス、

 でも行かなきゃのキス、

 最後にもう一回のキス、

 恥ずかしがる幸恵を強く抱き締めながら、駅のホームで電車が出発するギリギリまでキスを繰り返した。


 次に会えるのは1か月後か……、


 駅から遠ざかる電車の中で醸は大きなため息をついた。1か月という期間は余りにも長すぎた。とても待ち切れるものではなかった。それに、パリの小さな部屋でやるせない夜を過ごすのはもう耐えきれなかった。


 いつも彼女のそばにいたい。

 一緒に住みたい。

 でも、


 叶わぬ想いの中で不安定な日々を過ごすしかなかった。解決策を見出せないまま、悶々としたまま、『SAKE・BAR:FUJI&SAKURA』での仕事と毎月のバレンシア通いで、あっという間に2年が過ぎていった。



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