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日常のツナ  作者: ツナのともだち
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ネムの木

 通学途中の階段に大きなネムの木がある。大きすぎて、葉も花も視界に入らない。

 最初はネムの木があるなんて、気がつかなかった。


 冬、階段のところに、えんどう豆の形をした、大きな茶色いさやが落ちていた。だけど、えんどう豆と違って豆はとても小さい。調べてみたらネムの木の種だった。試しに鉢にまいてみた。


 春、もう芽は出ないな、あきらめた頃、小さな葉が姿を見せた。奴に報告したら、ふーん、で話が終わってしまった。


 夏、階段で見上げると、綿毛のような赤い花が咲いている。


 奴に、あの花の種が芽を出したんだよ、改めて教えたら、やっぱり、ふーん、だった。


 だけど、奴はその花をしばらく見上げていた。



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