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カオスな生徒会

作者: 紗烙

「この学校の生徒会は変人だらけだ」


その学校の生徒は皆、口を揃えてそう言うらしい


何でも生徒会メンバー全員が特徴的で変わり者だらけだとか……

しかし彼らは校内で投票で選ばれただけ有って実力や人気は勿論それぞれ何か特化した才能を持っている

それだけは確かだ


しかし神は万物を与えないソレは彼らが良い例なのだろう




この学校の生徒会は多忙のため授業免除の特権が有る

だから彼らは1日の殆どを生徒会室で過ごす

だから今日も授業中にも関わらず生徒会室では何かが起こっている様で……




ガシャン


ガラスが多きな音を立てて割れたが生徒会室に居る役員達は何事も無かったかの様にパソコンを打ち続ける

ただ割れたガラスを生徒会庶務……とは名ばかりで片付け等の雑用ばかり押し付けられている緋音が またか……とでも言いたげな顔で箒を使ってガラス片をかき集めるだけだ

そして窓から登場しガラスを割った犯人である生徒会長である颯はボヤきながら掃除をする緋音に

「毎日悪い」

と笑いかけながら自分の役員席へ座ると悪びれる様子も無くスマホを触り始めた


一応、彼は会長なのだが仕事をする様子は一切無い、しかし会長な上にゲームの大会で上位に入っている彼がゲームをする事を教師も中々責める事は出来ない


しかし彼を責める人が居ない訳では無い

それが生徒会のメンバーである


「ホント……会長なんだから仕事はしなさい!!貴方もそう思う? 悠?」


男である生徒会書記の大悟が母親の様に叱咤するがその様子に迫力等は一切無い

言うなれば保育園の先生である

しかし颯は彼には逆らえない

その理由は明白、先程「悠」と言う人物に同意を求めた大悟だったが、この部屋の中に「悠」などと言う人物は存在しない

彼には霊感が有るのである


彼が学校を休めば学校の空き部屋から泣き声が聞こえ

彼が病気になれば体が勝手に一日中彼の看病をして

彼を泣かせた日には最後、少し前に泣かせたヤンキーは次の日には姿が見えなくなっていた

だから、多少 彼の言う事を聞かないのは良い

しかし、聞かな過ぎると どうなるか分かったものでは無い




「颯、早く仕事をして下さい……いや………仕事しろ」


大悟に続き言葉を発したのは副会長の紅葉である

彼女は見た目こそ真面目だが、なんせこの女 生徒会副会長に「生徒会副会長」という力の有る役職の割には仕事が少なそうだから という理由でなったのである

そんな彼女は会長にサボられるとその仕事が廻って来る為、会長のサボりは決して許さない

さらに言えば彼女は趣味で競技射撃をしている

そんな紅葉に「仕事しろ……さもなくば殺る」と蔑まれれば仕事をせざるを得まい




「うわっ」


情けない声を颯が出した

その原因は生徒会会計の四季が放った水鉄砲である

もちろん水鉄砲から放たれた水は颯には勿論、颯の使っていたスマホにも当たる訳で……


「ちょっ……四季!? コレ弁償しろよ!?」


「どうせ防水でしょ?」


弁償と称して四季から金を巻き上げようとした颯だったが、その魂胆はいとも簡単に見抜かれる

彼のこの様な発言は何時もの事なので委員達にとっては慣れたものである


「あ……防水カバーちゃんと付けれて無かった……」


しかし今回はガチな様だ


「「「「でもまあ自業自得だな、ドンマイ」」」」


同じ部屋で同じ仕事に勤しんできた仲間に見放された颯は渋々自分の席で仕事を始める


しかし「見放した」と言っても何だかんだで仲のいい彼らは全員が裏で恥ずかしいので他の委員にバレないように10000円づつ颯に渡して颯のお金を貰う作戦は成功してしまうのはまた別の話





「そうだ!!」


唐突に叫んだ緋音のポケットから5枚の遊園地のチケットが取り出される


「コレ!!福引券が5枚有ったから引いたら遊園地の券が5回連続で当たったんだぁ〜 皆で行かない?」


緋音は運が良い、むしろ良いなんて物では無い

緋音は運が良すぎる


ゲームでガシャを引けば必ずSSRが出る

福引を引けば必ず1等が当たる

宝くじは買った事が無いらしいが多分、買えば当たるのだろう


そして今回は遊園地のチケットが当たったらしい


「「「「行く!!」」」」


そう答えた生徒会は授業免除の権限を行使して遊園地へ向かった

本来、生徒会の授業免除の特権は先刻も述べた通り生徒会が「多忙」だから有るのだが彼らにそれは関係ない

紅葉は「仕事をしろ」と叱咤していたが紅葉が隠しているだけで仕事などと言うものは来年度の生徒会の仕事まで終わらせている

そんなスピードで終わる筈は無いがそれも、スペックだけは高くチームワークが良い彼らの努力の賜物だろう


彼らが遊園地で真っ先に向かったのはお化け屋敷だ

本来は絶叫マシンに向かう予定だったが、それは高所恐怖症の紅葉が断固拒否したため、お化け屋敷になった



バッと出てくるオバケ役の人に紅葉と四季は普段は見せない様な笑い方でゲラゲラと笑い、颯は「あっ、お疲れ様です!!」と何故か挨拶をして、大悟は普段から幽霊が見えているので日常と変わらないのかスタスタと進んで行く


そんな脅かしがいの無いメンツだったが緋音だけは「ヒッ!?」「ピャァァァァ!?」と叫び続ける

そんな緋音に気を良くしたオバケ役の人は緋音にばかり脅かしにかかる

すると ゴッ と鈍い音を上げてオバケ役の人が沈む

当然だ、なんせビビりまくった緋音に股間を蹴られたのだ

「グッ……」と呻きを上げたまま倒れ込んで動かなくなってしまったオバケ役の人に「あっ…ゴメン」とだけ呟いて緋音は逃げる様にして逃げ去った


そうしてオバケ役の人達は彼らに近づかなくなり、あっという間にゴールへ着いてしまった




「後半は全然オバケが出てこなかったな」


そう言った颯に一同は同意した様で、うんうんと頷くしかし「それにしても……さっきから、見られ続けて気が休まらないね……」と大悟が呟けば、先程のお化け屋敷でオバケ役の人が切実に見たかったであろう顔に全員がなり、まだ1ヶ所しか行っていないにも関わらず遊園地から去って行った

もちろん、大悟以外は顔を真っ青にして




そうして仲の良いキャラの濃いカオスな生徒会の1日は今日も過ぎていった

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― 新着の感想 ―
[一言] お久しぶりです。ご一読いただけると俺が喜びます。 俺は、きっともう戻れはしないあの頃がとても楽しかったです。数年前に関係を断つことを決断した君に、俺のこんな言葉が届くかはわかりませんが、ふ…
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