第2話 元男子が父親と会う話。
俺、高橋遥は今、父親の部屋の前にいる。
「緊張する...」
まぁ、当然だ。俺は男として生きてきたはずなのに、今の俺の姿はどう見ても女。俺は父さんのことは好きな方だと思うが、そんな父さんに「お前誰?」とか言われようものなら立ち直れる気がしない。言われない方が無理な話かもしれないけど。
うだうだ悩んでても仕方ないからいくぞ!男だろ!...多分...内面は。
「父さん!起きて!朝だよ!」
俺の声高いよなぁ...母さんの声は低めだからこの家に高い声の持ち主はいない。昨日までは。父さん混乱してるだろうなぁ...
...
まだ寝てるな。仕方ない、中に入ろう。
「父さん、起きろ~!」
「んっ...」
やっと起きたか。
「ん...お前...遥?可愛くなったなぁ...夢って叶うもんなんだな。」
あ、息子も起きた。息子って俺のことじゃないよ。見なかったことにしよう。うん。朝だしね。
てか何で俺が女になったこと軽く受け止めちゃってるの?
そもそも夢って何?女になって欲しかったの??
「えっと...今朝起きたら女になってて、今、母さんと会議してるとこなんだけど...」
「そうか。ても、その前に、ちょっと抱きついてくれないか?」
は?何を言い出す?この人は
「え?やだ。」
あっ、父さん倒れた。
*****
何とかリビングにつれてきた父さんに母さんが今までの経緯を説明する。なんだかんだで説明押し付けた。やったぜ。
「...ってことなのよ。それでこれから遥ちゃんの生活をどうしようかって...」
ちゃん はもう定着ですか...
「遥はどうするつもりだ?外見女のくせに 俺は男だ とか言うだらしないクソ人間になるか、可愛い女の子として素敵な人生を歩むか。」
「いやちょっと待ってなにその男の道を選ばせる気の無い言い方。」
「だって可愛いし...」
「そうよねぇ...」
おい両親。
「じゃあ遥ちゃんはとりあえずは女の子ってことで、い・い・わ・よ・ね・?」
「は、はい。」
あ、しまった。つい気おされてYesで返事しちゃった...
「よっしゃ!娘だ!娘ができたぞ!」
そんなに喜ぶなよ...断れ無いじゃんか...
「じゃあ遥ちゃんは女の子なんだから、身だしなみもしっかりしないとね。家事も仕込むわよ!」
「えっ、ご飯とか作るの...」
「当然でしょ!女の子なんだから!まあそれは落ち着いてからでいいけど、まずは服買いましょ!せっかく元が可愛いんだから、可愛い服着せないとね!」
「えぇ、いいよジャージで...」
「だめよ!そんなんじゃ彼氏できないわよ。」
「いらないよ!俺はホモじゃ...」
「ごちゃごちゃいわない!買い物、すぐ行くわよ!」
ということで俺は服を買いに行かなきゃ行けないようです。
スカートとか履きたくねぇよ...
すいません短すぎる...!
次話からはだんだん長くなってきます...
次の話は服を買いに行かせます!