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詩*夜空へ*

月に願いを

作者: a i o

「お月見企画」参加作品

新月/



さらりと敷かれた夜だから

関係性を名付けぬまま

暴かないでと

目隠しする


まだ見ぬ輝きを

秘めた空


手のひらで

包めば広がる

わたしの闇が

どうか


瞬きの度 深まりますよう











上弦の月/



暗がりに

あなたの猫背に沿うように

巻きつけるからだ

ふたり

ひとつのハートになるよりも

ふたり

同じかたちの

ハートの片割れになりましょう








満月/



吐息の重なりかたも

繋いだ手の温かさも

交わす眼差しにこめられた熱も

みんな

みんな

完璧な仕上がりで


私たちは

あまりにも無防備な白さのまま

あの闇に浮かんでいたのです








下限の月/



愛の言葉だけが

摩耗されていく夜


思い出ばかりが

輝きだすから


わたしは

気付かぬふりをする


あなたのあたたかな皮膚の下

手を這わせた

強張る


背骨








そして新月/



さらりと敷かれた夜だから

関係性を問わぬまま

今一度だけと

目隠しする


まだ見ぬ輝きを

秘めた空


手のひらを

外せば広がる

あなたの闇が

どうか


瞬きの度 解き放たれますよう

















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― 新着の感想 ―
[良い点] 満ち欠けする月と一緒に変化する心情が綺麗に描かれていて、思わず惹き込まれました! 満月にかけて満ちていった心が、新月に向かって陰って行く様子が凄く切なくって……。 とても心に響く作品で…
[良い点] 移ろう関係と月の満ち欠けがとても美しかったです。 「さらりと敷かれた夜」この言葉が良いと感じました。 とても素敵な雰囲気です!
[良い点] 様々な月に合わせられた言葉が素敵でした。 切なさと共に大人の雰囲気が漂い、綺麗だと思います。
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