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工藤桜子 カースト制度

作者: 灰猫
掲載日:2015/06/26

「「うっふ~ん」


満面の笑みで桜子が保健室に入ってくる。


「病人じゃない人は、ここに来ないように」

誠史郎がたしなめる。



「誠ちゃんにちゃんと報告しに来てやったのよ!」

ふてくされて桜子が言う。

「あのねーこの前先輩と帰ってたらね~他の先輩に会って

『コイツ誰?』って聞かれて、先輩『今、つきあってる子』って言ってくれたの~。

今、アタシ最高に輝いている~」

桜子が1人で世界に入ってしまっている。


「ノロケるんだったら、うるさいから教室でやりなさい」

呆れ顔で誠史郎が言う。


「わかってないなあ、誠ちゃんは!クラスの人間関係はビミョ~なのよ。

彼氏いない子だったり、別れてたり、いろいろうかつなこと

ラブラブ言ってらんないの!ハブられたくないしね」



「ハブられる?」

誠史郎が聞き返す。


「うん。うちは平気だと思うけど、E組なんかカースト制度出来ちゃってるよ」

「カースト制度?」

「え?誠ちゃん知らないの?」

「あのねぇ何も知らないのは君でしょう」

誠史郎が冷たく言う。

「日本にカースト制度はありません」


「だーかーらーE組だってば!あそこ生徒同士でランクつけてんのよ」


「ん、どんな?」

誠史郎が聞き返す。


「うーん。確か何段階かあってクラスの中心になりそうな子や、かわいい子とか高くて、

それから普通の子に降りていって、一番下はパシリさせられたり、

無視されたり?もしウチにもそんなのがあって、目つけられんのイヤじゃん?

ウチのクラスに飛び火してたらやじゃん?」


あ、じゃあね~先輩が待ってる。と言って桜子はパタパタと出て行く。


「・・・そんな事があったんですか」

北斗が誠史郎に視線を向ける。


「うーん。担任にそれとなく伝えますが、E組の生徒が来ないって事は、

ここに来れないんでしょうねぇ。情報が漏れるのを恐れているのかな」

誠史郎がつぶやく。


「アンケートの時も問題ない回答だったし、クラス内で生徒同士を監視しあってますね。

いくら頂点の子でも、いつ最下位に落とされるか分からない。終わりの見えない世界ですね。

生徒同士で次は自分かも。と、きっと不安と緊張の中、過ごしているに違いないでしょう」


「桜井先生・・・」


「授業見学と教頭、担任との面談。いじめが発生していないかの確認。

場合によっては生徒との個人面談・・・ん~」

「これは長引きそうだな・・・やだな~」

「桜井先生!」



「ん?やりますよ~。これが僕の仕事ですからね。

それに日本にはカースト制度はありませんから」


ん~と伸びをしながら誠史郎は北斗に微笑んで見せた。





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― 新着の感想 ―
[一言] これは…珍しく完結じゃないんですね! 続き待ってます(^^)
2015/07/01 13:55 退会済み
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