黒ネコ団
神園 桃<カミゾノ モモ>
身長:164㎝ぐらい。容姿:ショートヘアーが似合います。所属:赤角馬。その他:射撃の天才です。
「やめろ。怜瑠。何をしても、お前がそうでない事は変わらない。」
怜瑠が私を見た。どこまでも深く、冷たい目で。
「何言ってるの?全部おねぇちゃんの所為じゃない。お母さんやお父さんが殺されたのも、おねぇちゃんがあれを探して賊狩りすることになったのも、私がこの団を作ったのも。全部全部おねぇちゃんの所為じゃない。」
怜瑠の目からぽろぽろと滴がたれた。初めて見た、怜瑠が泣くなんて。
「なーんてね。いや、今言った事は本当だけど、別に今が嫌な訳じゃない。このポジションは楽なんだ。いろんな情報が入るし、力を奮っても誰も責めない。
……さて、話を戻すけど、誰が入る?」
そうだった。こいつ等の本当の目的である私が行く訳にはいかない。だからと言って、このまま引き下がってくれそうにもない。どうする?
「俺が入る。」
名乗り出たのは美羅だった。
「お、いいねぇ。やっと素直になったか。」
「違う。お前には借りがある。その借りを返したらすぐに脱退するからな。」
怜瑠の方に歩み寄っていくと、その隣に立った。
「もうそろそろでタイムオーバーかな。でもこれだけは覚えておいて、
私はここにいる皆の情報を知ってる。それに近いうちに会いに来てくれる事を信じてるよ。」
そう言い終えるか言い終えないかの瞬間に、黒い影が動いた。
「柚!逃げろ!」
桃がそう叫んだときにはもう手遅れで、ニーヤと呼ばれる少女に抱えられていた。しかし、桃ほどの射撃の腕前があれば、強制的に少女から柚を離れさせる事が出来る。そうすれば、私や悠雷が連れ戻す事も可能なのに、桃は銃を取り出そうともしない。
柚は腕の中でぐったりとうなだれていた。いつもは忘れているが、柚は体が弱い。
「じゃあね、また後で。」
柚と美羅を連れた黒ネコ団は闘技場の壁の向こうに消えて行った。
もう少し、怜理と悠雷でイチャイチャさせて遊びたいのに、何故か本編がシリアスになって行ってしまっているのです。
そこで!次回はギルド選択授業と討伐ショーの間で起きた出来事を書きたいと思います。