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PURGEー55 タコパニック!!

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 明るく輝く太陽の下の中、水着姿の三人の美少女達が飛び跳ね、ビーチバレーのボールをトスし合っている光景が映っていた。


「リドリアさ~ん! それ!」

「ちょっ! レニ、上へ上げ過ぎよ! 信乃!!」

「ウワァ! リドリアさん勢い強い! レニさん!」


 黒葉が遅れている中で、周辺の男性はこの魅惑の光景を前にしてある者は頬を赤くして見とれ、またある者は鼻の下を伸ばして三人のナイスバディに見惚れていた。


 そんな中で何人かの男性客が三人に話しかけようと足を進めようとしていた。


「えへへ……誘っていい感じの仲になればワンチャン……」


 などと甘い考えをしながら歩いていた男達。しかしここで彼等が水面に足を付けると、その全員が突然何かに足を引っ張られるように仰向けに転倒させられた。


「ウオワッ!!」

「何だ!?」


 自分達に起こった事態に驚く男性陣。彼等がしようとした行動に気付いていたかったためにどうにか遅れてやって来た黒葉がそのまま近付いてリドリア達に合流しようとする。


「遅れてごめん! ちょっと他の人と会話になって……ウワァ!!」


 直後、黒葉も他の男達と同じように仰向けになって転倒させられていた。


「あれ? 俺なんで倒れて……」


 本人も気づかない一瞬の間での転倒。単に足が滑ったとかそういうものではない明らかに何かの力が介入したことによる転倒であることはすぐに分かった。

 ならば何のためにそれをするのか。黒葉がこの状況から短時間で考え付いたのは相当にマズい事態だった。


「皆! そこから離れて!!」


 立ち上がってすぐにリドリア達に叫ぶ黒葉。当の三人にも声が届いて揃って彼の方に顔を向けるもそれはもう遅かった。

 振り向いたのと同じタイミングに参院は揃って片方の足首に何かが絡まる感触を感じ取り、途端に海の方に引き吊り込まれていったのだ。


「きゃぁ!!」

「何ですか! これ!!?」


 リドリアとレニが何が何だか分からないでいる中、信乃だけは一つ思い当たる事があった。


(そうだ! 私と黒葉君が海中の無人島に拉致されたときも感じた足に何かが絡みつく感覚!

 そもそもあの犯人がどうやって私達を引っ張ったのかが謎だったけど、これはまさか!!)


 リドリア達は引っ張られるも、海中に引き吊り込まれるわけではなかった。逆にそのまま体を空中に持ち上げられ、引っ張っているものの正体が露出された。


「あれって……タコの足!?」


 外野から見ている黒葉の率直な見た目の反応の通り、出現したのは真っ赤で吸盤がたくさんついた細長い脚。文字通りのタコ足だ。


「な、何だよタコ足!? でかすぎるだろ!!?」

「逃げるぞ! おい!!」


 黒葉の近くにいた男と達はもちろん、他の海水浴客やスタッフですら恐怖から逃げ出していく。しかし黒葉は仲間を捕らえられたがために逃げる訳にはいかなかった。

 直後に大きな波が発生、複数本の触手の中心に当たる位置にこれまたわかりやすい赤いタコの身体が出現した。


「何だよあのタコ!! 大きすぎる!! ッン!!」


 ここに来て黒葉にも納得がいった。自分と信乃が海中に引っ張られたときの力の正体、それはあのタコの触手だったのだと。


「操っていた赤服が逃げて放置されてしまったのが暴れ出したのか! まさか食べ物目的!? それならなおのこと危ない!!」


 駆け出す黒葉。しかし海中から更に出現した職種によって弾き飛ばされ、砂浜に激突してしまう。何とか受け身を取るもかなり衝撃を感じた。


「大きい分パワーも強い。これじゃ近づけない!!」


 黒葉が攻めあぐねている中、巨大タコは更に触手を大量に露わにし、逃げ遅れた女性観光客を次々とからめとり、リドリア達同様に拘束してしまった。


「何で女性だけ!?」


 疑問が浮かぶ黒葉。タコは既に八本など軽く超える数の出現させた触手によってリドリア達の手首足首を掴んで抵抗を封じると、他の空いていた触手を近づけてくる。


「ちょ! 何をする気よこのタコ!!」


 動揺するリドリア。するとタコの触手はリドリアの水着の丁度谷間の部分に突っ込んできた。


「ナァ!!」

「ちょぉ!!」


 突然の事態に顔が真っ赤になるリドリア。黒葉も何が起こっているのか混乱していると、タコはリドリアの水着の内でもぞもぞと触手を動かし彼女に不快感を与えてくる。


「いやぁ! 止めっ!! 気持ち悪い!!」


 リドリアの抵抗もむなしく、タコの触手は彼女の足側の穴から露出され、そこから器用に布地を滑らせて彼女の衣服を剝ぎ取ってしまった。


「イヤアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!」


 恥ずかしさに顔を真っ赤にして叫ぶリドリア。巨大タコは続けざまに捕らえた他の女性達の水着も自身の触手を動かして脱がしていき、辺り一面の空間に布地がヒラヒラと落ちていく。


「嫌ぁ!!」

「そこ! 触らないで!!」

「見ないでくださいぃ!!」


 黒葉は少し恥ずかしがりつつも失礼はいけないと視線を逸らす。逆に逃げ出した男性人達は目の前の光景に興奮が抑えられず鼻の下を伸ばしてテンションが上がっていた。


「おお! いいぞぉあのタコ!!」

「クソッ! もうちょっと近づけたら見えるのに!! 肝心なところ触手で隠しあがる!!」


 人間の男達はもちろんの事、当の巨大タコも明らかに触手をうねうねとなまめかしく動かし、女性陣の混乱を楽しんでいるように見て取れ、黒葉は怒った。


「クソッ! あのタコ! さすがにこれはないだろ!!」


 巨大ダコが引き起こしたパニック。遠目で眺めている人物はもう一人いた。例のサングラスの女性だ。


「二つに続いて今日も大事。流石に新人隊員にばかり任せておくのは……大変すぎるかな?」


 混乱した海水浴客が通り過ぎた一瞬の合間に女性は影も形も消えていた。

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― 新着の感想 ―
いいぞタコ!もっとやれ! ……冗談はさておき、こってこてのエロ触手イベントに僕もニコニコになりました( ・∀・) まだまだ読ませていただきますね!
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