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神祖の妖精王〜妖精騎士アイギスさんの冒険の日々〜  作者: フィリクス
第1章 星幽界の彼方から求めて
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第五話 妖精騎士アイギスさんと混血妖精の戦神司祭(4)



私は妖精騎士アイギスさんと、子爵の街を囲む城壁の確保と城壁上の傭兵から賊に堕ちた連中の排除から始めようという事になりました。


「じゃ、こっからスタートして城門一つずつ確保して最後の城門をどちらが先に確保するかって事で」

「二手に別れて競争ですね。頑張ります」


まずは小手調べと言った所ですね。ちなみに城壁の上には転移魔法で到着しました。見張りの数が少ないので余裕で侵入できます。


そして、もちろん競争なので城壁上を走りますよ。

透明化インヴィジビリティ〉の魔法を自分に掛けただけで見つかりません。


歩哨の意味あるんですか?

って言うくらい間抜けですね。隠蔽魔法対策しないと潜り込み放題ですよ。

姿を隠してスレ違いざまに賊の頭を戦鎚せんついで吹き飛ばしていきます。ちょっとした暗殺者気分です。

そして賊を蹴散らし城門を一つ確保。そのまま、城壁に戻りダッシュ。


ただ、最後の賊は私が走り込んで迫る音に気づきました。

振り向いた賊の顔面を戦鎚でジャストミートして容赦なく叩き潰します。気分良いです。


そして私は城門の真上に辿り付いたのでそのまま飛び降ります。真下にいた賊の登頂部にも戦鎚をお見舞いして叩き潰します。爽快です。


そして、叩き潰した時に落下速度を軽減させてバランス取って着地。慣れたものです。完璧ですね。


これでわたしのルートの城壁の賊、討伐完了です。競争は私の勝ちですね。アイギスさんに念話テレパスの魔法で連絡とります。



"先に城門辿り着きました、アイギスさん。私の勝ちですね"

"あ、負けちゃたか〜。魔術師居たから時間食っちゃった。あ、こっちから見える"


と、私が気付くとかなり遠目の城壁上に赤い鎧着たアイギスさんが居ましたね。手振ってくれてます。

賊も全員排除済みです。


"でも、セレスティナさん。司祭なのに魔術師魔法とか精神系魔法も使えるから助かっちゃった。魔術師ギルドとかにも連絡取れたし"

"内緒ですよ? 転移魔法使える時点でバレたの同然なので白状しますけど……実は信仰系魔法より魔術師魔法の方が扱えるレベル高いです"



実はわたしのお母さんが王立魔法研究所の研究員で魔術師なんですよね。わたしはお母さんの英才教育のもと10歳まで魔術師を目指してたのですが……。


ある時、わたしが才能だけで精神系魔法使える理由が、そのお母さんがやらかしてる事に気付いてしまって……色々と揉めまくって……私が家出してそのまま戦神神殿へ入信。


これが私が司祭なのに魔術師魔法と精神系魔法を使える理由ですね。扱えるレベルが高いのはその後も勉強した結果と父親のハイエルフの血筋パワーですね。



"信仰系魔法レベル6。魔術師魔法レベル7。精神系魔法はレベル3……いや4って所?"

"……………当てて来ましたね。しかも精神系魔法の私のレベルの感じも当てて来ましたね? 何かの魔法で調べました?"

"いや、勘だよ。 精神系魔法は才能頼みかなって。精神系魔法は覚えるの大変って聞くしさぁ"


そうなんです。〈空間収納〉のような便利な魔法が有るんですが精神系魔法って本当覚えるの大変で。


明確にこれ覚えろ信じなさいとかじゃなくてイメージを作り上げてそれを実現させるんですけど、現実世界に結果を作用させるのは人それぞれで魔法を習得するのにも覚え方が手探りなんです。


他の魔法覚えるよりも本当に大変なんですよ。まだ、知識と信仰心を高める方がずっと楽です。


"すいません。大した修練もせずに才能頼みでやってます"

"だと思った。わたしも大体、感覚で使ってるから"


アイギスさんから本当に楽しそうな感情が念話で伝わって来ます。こんな感じにお喋りしながら戦闘するのはじめてですね。結構、楽しいです。



"じゃ。これからどうしま――忘れてた城門を〈魔法施錠マジック・ロック〉、はいこれで封鎖完了。逃さずに殲滅ですよね?"

"できれば1人残さずね……でも先に子爵救出が先かなぁ"

"あ、居城って魔術師ギルド長の話しだとやっぱり探知魔法対策くらいはしてるそうですよ? 元々は国境の街ですし。逆探知して警報くらいは鳴るそうです"


"それだと侵入しただけでも警報に引っかかりそうだよね"

"賊が既に侵入してますからまだ侵入者対策が機能してるかは行って見ないと分かりませんけどね"


だよね~。と二人して微笑って感じで感情を心に浮かべました。

念話って気を付けないと相手に感情伝わったりするんです。今回はアイギスさんが屈託ないので私も気を許してしまいます。


"でも街の人達、大丈夫かな? 城に突っ込んでも良いけど賊が全員そこに居ないと市街戦になるかも"

"そうですね……ちょっと状況を整理してみましょうか"



まず、傭兵団が城を占拠したと言っても市街地までは占領できてないようです。衛兵の詰め所とか商会とか通商ギルド関係は襲ったようですけど。

まぁ、逃げだすのにもお金いるでしょうから。

国境まで逃げようとするのが定石ですね。援軍が来ない籠城なんて馬鹿げてますし。


魔術師ギルドや冒険者ギルドは手付かずです。まぁこの二つは襲うと場合によっては手痛い目に合いますからね。



"酒場とかは〈魔法の目ウィザーズ・アイ〉飛ばしたけどいないみたいだよ"

"あ、喋りながら偵察してたんですね。私、魔法を使いながら別の魔法使うとか苦手で"

"大丈夫。偵察くらいはするから。……冒険者ギルドの連中は立て籠もる気だな、やる気なさそう。襲撃した商会とかは居座ってないみたい。神殿とかは大丈夫?"

"一応、護衛に何人か冒険者ギルドからも人手割いてくれてるようです。神殿にまで手出したらただで済みませんから大丈夫ですよ"


小さな街にある神殿は五大神まとめて奉じてるので手を出すと五大神殿全部まとめて敵になります。


敵対すると戦神神殿とかその筆頭になりますよ。

信徒の戦士や司祭や聖騎士パラディンが国境関係なく追って来ます。戦いを奉ずる教義なのでみんな内心で喜びます。私も例外じゃないです。



"……この際、市街地で賊が暴れるようなら冒険者ギルドや魔術師ギルドに応援頼みましょう。私達じゃ土地勘ないので隠れられたら分かりませんし……取り敢えずは、二人で居城に突っ込んで出たとこ勝負ですかね"


そして私はふと気になって聞いてみた。

"……でも、アイギスさん最初一人で殺る気だったんですよね。一人だったら別に良い方法あります?"

"出会った奴は確実に即殺"

この発言に私は笑ってしまいました。

"私を試さないでくださいよ。結局けっきょく最初からその気じゃないですか"


今までの行動や話しの流れで勘づきました。つまり私がどれだけ戦えるか、戦闘経験はどれくらいか。街の人間の安全を優先するのか調べてたって事です。


"プロですね~アイギスさん。さすが妖精騎士"

"やめて、持ち上げないで。試してたのは謝るから"

"いえいえ、私の方こそ足手纏いにならないか不安で……それで私は合格ですか?"

"充分。じゃ行こっか"


何処へ、とかはもう決まりきってます。

一切の躊躇ためらいなく居城に殴り込み。

出会った賊は逃がすことなく確実に仕留めます。

逃がさなければ襲撃されてる事にも気付かれません。万が一見つかってもそれはそれって話しです。

ぐだくだ考えてるより行動有るのみですね。

さっさと皆殺しにすれば全ての問題が解決です。



"では、たのしいたのしい殲滅のお時間で"


これは私の戦鎚がうなりますね〜。



セレスティナさんはプロの冒険者なのでくれぐれも良い子のみんなは真似しないで下さい。

(´・ω・`)〈 悪い子でも駄目絶対。

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