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神祖の妖精王〜妖精騎士アイギスさんの冒険の日々〜  作者: フィリクス
第3章 妖精達の冒険ストラテジスト
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第二十四話 妖精騎士アイギスさんと恋の悩みと地下遺跡への冒険(2)

次の投稿は9日予定。隔日に戻るのだ。

(´・ω・`)〈 なんか百合させると書く気が起こるらしいぞ。



「……ジェラルダイン。女の子が2人仲良くやってる部屋に踏み込むとか。デリカシーってもん有るでしょ」


こっちはさぁ。恥ずかしいの我慢してレティアさんとベッドで組んずほぐれつやってたのよ。


さすがに娘のアイリの前だから本番とかじゃないよ、服着てたし。

友達同士が馬鹿し合う感じでちょっとイケナイことやってる感じ? 友情を深め合う的な?


「それをさぁ。ドアぶち破って……雰囲気台無しじゃん」

「…………」


褐色肌で鉄面皮の闇妖精ダークエルフ、暗黒騎士ジェラルダインが、微妙に呆れた顔してたわ。

ただ、反省の色は見えないな。


「……アリーシャが妙な結界を張っていたのでな。困っているだろうと気を回したが……それこそ余計だったか」

「まぁ、そうなんだろうとは解るけど……このアイギスさんがそんな仕掛けで引く訳ないでしょ。本当にやれとか言う条件だったら流石のわたしも芋引くけどよぉ」


ジェラルダインの鋭い視線が一瞬だけベッドのレティアさんに向かうの。僅差でもうあと一瞬あれば堕ちる、って表情してたレティアさんを。

てか、服着てるのにベッドのシーツを胸元まで上げてるのはちょっとマズイ状況感が有る。


ちなみにアイリもベッドに座って甘く蕩けるような表情してた。ジェラルダインも一瞥してたわ。

こっちはちょっとわたし反省するけど。

でもアイリいつもわたしの傍に居るから我慢できん。母の生き様を見て育てと最近は悟りを得たの。



「……まぁ、なんだ。色々と済まないな」

「……もう、こっちもシルフィちゃんにバレるの。……何とかしてくれたら許さなくも無いよ?」

「……? それがイマイチ解らないが……? セレスティナ司祭やヴィリア姫は構わんのか?」

「その二人はむしろウェルカムで覚悟決まってるから。シルフィちゃんは普通の子だから繊細でしょ」

「……」


ジェラルダインがぶち破った扉を振り返る。

そこには司祭服着た少女が居た。

しまった。セレスティナさんが一緒だった。


「アイギスさん……ちょっとお話しが有りますね」

「え、待って。なんでそんな笑顔なの。逆に怖い」

「アイギスさん……。私、"怒る"ってできないんです。その、感情が良く解らなくて……ただ、一般的には怒っても良い様な場面では……?」

「え! どうして!?」

「え! 違うんですか?」


なぜかわたしたち二人とも驚くの。

でも、イチャイチャしてるのいつもの事じゃん。そりゃレティアさん恋人でも家族でもないよ。でも、友人枠でしょ。


「セレスティナさん。わたし一線は越えて無いんだよ!」

「??? あの条件で!?」

「"愛し合うまで出られない部屋"でしょ。心の問題じゃん。愛の定義に家族愛や友愛だとかも入るんだから。しかも本人の心の持ち様だからレティアさんをその気にさせれば良いだけで……」


もっと詳しく言うとわたし相手にはあの概念結界通用しないから。

わたしの心の有り様は判定されないの。つまり、レティアさんをその気にさせれば良かったの。


「いえ、それかなり罪深いと思うんですが……」

「ティアエルさんはしょっちゅうやってるよ。わたしも良くやられてんじゃんアスタロッテに」


今度はセレスティナさんが何とも言えない表情になる。

良く考えて。わたしの恋人。アスタロッテと二人して仲良くやってるの知ってんだよ。


「人はみな、罪を抱えて生きて行くんだよ。だから、セレスティナさんも、ね」

「アイギスさん……」


納得してくれたのかセレスティナさんが蒼い目を潤ませるの。そうだよ、わたしの恋人たちはもうアスタロッテとイチャ付いてるの。わたしだけ非難されるの理不尽だよ。


あの天使と悪魔のハーフ&ハーフはまだわたしの心を射止めてないんだよ? レティアさんのこと浮気ならそっちも浮気だよ。


「何かがおかしい気がするのは私だけか……?」

「蒸し返さないでよ、ジェラルダイン」

「……ああ、すまん。差し出口だったな」


そしてジェラルダインはそのまま部屋から出ていったの。壊したドアを〈修復リペア〉の魔法で直して。そしてまた閉められるドア。


……この場にはセレスティナさんが遺された。

もう、わたし達に言葉は要らないよね。


そしてそのまま……セレスティナさんをベッドに連れてったわ。

いや、そこまではしないよ。

ほら、わたしまだ精神的には実は子供だし、セレスティナさんも肉体的な性欲ってないらしいの。


ただ、雰囲気作って愛を語らう事はできるのよね。

レティアさんで学んだ事をわたしは早速、実践。

……このアイギス、大人の階段を一歩踏みしめる事に成功したのだった。


女の子って雰囲気作り大事だと覚えよう。

アイギスさんとの約束だよ?







翌日……わたしは朝にみんなを連れてアレスタの宿に戻って来ていた。


昨日は夜に一旦、いとしのシルフィちゃんとヴィリアさんの待つおうちに転移魔法で戻ったの。レティアさん連れて。


もちろんシルフィちゃんにはいつものまたですか、って顔されたよぉ。

でもわたしも成長したの。

全力でシルフィちゃんをなし崩す感じにしたの。

甘く耳元で囁いたりとかしてね。


それに、ほら、まだ付き合うかは解らない感じにして紹介したの。隠しごとする方が不誠実だしね。

……上手く行ったかは良く解らない。ただ、シルフィちゃん分は補給しまくった。セレスティナさんと一緒に。



万事塞翁ばんじさいおうが馬よ。アリーシャちゃん。ただいま」

「昨晩はお楽しみでしたね」

「……そのセリフ言うんだ。いや、でも」


わたしの傍に居た赤毛のレティアさんの表情が髪の色より朱く染まってるの……


「れ、レティアさん……?」

「い、いえ。いや、その」

「昨晩はお楽しみでしたね」

「いや、あ、あ、あの」


なんで、レティアさんが動揺してるの。

昨日はレティアさんヴィリアさんと打ち解けあって、部屋でお喋りしてた筈じゃ……


白い肌でアルビノなヴィリアさん見た時レティアさんが眼を奪われてたのは知ってるよ。

でも、照れ隠ししながら普通にわたしとのえんを話してたじゃない。


「……まさか、わたしとシルフィちゃんが一緒にいる。そのあいだに……?」


レティアさん……表情かおを沸騰させる勢いで真っ赤にさせて俯くの。


「す、すみません。でも、仕方なかったんです。ヴィリア姫さまわたしの好みドストライクなんですよ。しかもアイギスさまのこと話したら"それはいけませんわ"って迫られて……」

「…………」


衝撃ショックを受けて、わたし、声出ない。

ヴィリアさんそんな積極的だとは思わなくて。もう、見てるだけで満足って子だから普段わたしと余り触れ合わないくらいだったの。


というよりわたしとイチャ付くとヴィリアさんって違う世界に意識飛ぶ子なのよ。キスなんてしたら脳が蕩けるくらいらしいから。


「あ、あのだから。わ、わたし」

「…………もう、良いよ。大丈夫、安心して。別に怒ってないの。――」


わたし、妖精騎士アイギス・フェアリーテイルはこの時、始めて我が家の"業"を知ったような気がしたの。だって、ちょっと女の子を連れて来ただけで狙われたのよ。


「レティアさん。ヴィリアさんと付き合うという事はわたしの恋人、全員と愛し合う事になるのよ……しかも今、逃れられない事になったんだけど……」

「……え、え!?」

「浮気は……許されないの……前提として恋人候補になるんだよ……」

「あ、あ! そういう事に! なるんですか!」

「もう、覚悟とかそういうの通り越して、ね」



……このアイギス、始めて"罪"を知った。

レティアさんが満更でもない感じが責めてもの救いではあるよ?

でも、今からは迂闊に女の子と仲良くできないのよ。だって、ちょっとわたしに気がある子が居たらどうなるの?


…………その結果が今の状況。

問答無用でわたしの家族ハーレムに組み込まれるのってマズイしヤバいでしょう。


タダでさえ、わたしって神祖の妖精王っていうカタギじゃない仕事してんだし。


「では、あの、アイギスさま。あの、よろしくお願いします……」

「うん。よろしくね。――」


そしてわたしは挨拶代わりにまだ感情を整理しきってないレティアさんにキスしたの、唇にね。

罪滅ぼし的なヤツを。大人な味がしたよ。




幼女「やったね、アイギスちゃん。家族が増えるよ」

アイギス「う〜ん、何処かで聞いた事有るようなフレーズ?」

アスタロッテ「フフフ。微笑ましい光景ですね」

アイギス「いや、多分、微笑ましくはないと思うのよね。だってわたしの責任増えるでしょ」


アスタロッテ「ええ。だからこそお慕いしますわ。家族を背負って立つ少女。しかも実娘まで居るとか……更に実年齢が9歳……このギャップ萌えの境地に!」

アイギス「わたしの境遇萌えとか、アスタロッテ尋常じゃないよ。恋人になれる気がしねぇ……」



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