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漆黒の愛し子  作者: 花垣ゆえ
Ⅱ章 暗闇から光へ
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第5話 不思議な青年2



「キノト――!ごほんよんでぇぇえ――!」


ニコニコと満遍の笑みを浮かべながらカサルアは言う。

肩口で切りそろえられた柔らかそうな金色の髪を振り、肥沃な大地を思わせる茶色の瞳を嬉しそうに細め、乙に甘えるように抱きつきながら。


「ええ。それじゃ…これなんかはどう?」


モフモフとした絨毯の上に2人で座りながら、乙はそこかしこに散らばった絵本の中から一つを取り出す。

―精霊と男の子が友達になる物語だ。


「ええ――。やだぁぁあ――。それぇ、まえにぃよんだもん!ちがうのがいいよ――ぉ!」

「う~ん。…それじゃ、これは?」


ズイッと出したのは、今日のために王宮の図書館から借りてきた何冊かの絵本の一つだ。

―勇者が魔物退治にいく物語だ。

その表紙の絵を見たカサルアは食い入るように見つめ、うん!と嬉しそうに頷いた。

よんでぇ、よんでぇ―――!と乙をせかすカサルア。





―――なぜこの様なことになっているかというと。

それは今から5日前にさかのぼる。


乙とカサルアの階段転がり事件が発生した次の日である。

王宮の居室にて乙がのんびりと本を読んでいると、カサルアに仕えているというサオという侍女が訪れた。


…昨日、カサルアが乙のもとを去って行ったすぐあとに、マリーがサオを連れて現れたのだ。(サオはマリーと同年代である。いつの間にかいなくなっていたマリーは、実はカサルアに仕えている侍女を呼びに行っていたのだ。)

その時、サオは慌てた様子でカサルアの非礼を詫びつつ、再びカサルアを探すために猛然と去っていってしまったので、改めて昨日の非礼を詫びに乙のもとを訪れたのだ。


「キノト様、昨日はカサルア様がぶつかったために階段を転げ落ちてしまったと…。本当に申し訳ありませんでした。私どもがカサルア様から目を離さないでいたら、この様な事には…。本当に申し訳ございませんでした」


サオは苦しそうに言葉を紡ぎながら、深々と頭を下げた。

侍女としての不甲斐無さを悔やむように唇をキュッと引き結びながら。

その様子に、乙は何も気にしていないというように朗らかに言った。


「いえ、大丈夫ですよ。怪我とかないですから。…あ!カサルアは怪我とかしていませんでした?」

「はい。何もお怪我はなく大変元気でいらっしゃいます。…キノト様にお怪我がなくてようございました」


ほっと息をつくサオであったが、すぐに何か言いにくそうに顔を歪めた。

どうしたのかな?と乙が不思議そうにサオを見ると、その視線に気づいたサオはますます言いにくそうに顔を歪めた。

そして何かを吹っ切るように軽く息をつき、乙に顔をあげた。


「…突然のことではありますが、キノト様に折り入ってお願いしたいことがあります」

「?」

「………カサルア様と遊んでいただきたいのです」

「……へ?」


言いにくそうに何を言うかと思えば…。

乙はまさか遊んでほしいとお願いされるとは思っていなかったので、思わず気の抜けた声を出してしまった。そしてその声を“否”ととったサオは慌てて付け加えた。


「!…じ、実は!カサルア様がキノト様とどうしても遊びたいと…その…ぐずって、いえ!お嘆きになられまして。…なので、どうか遊ぶまでも来ていただけないかと思いまして…」


お願いにまいりました―――とまたも深々と頭を下げた。

そう話すサオの声色に乙は疲れの色を感じ「カサルア…ぐずってるんだ…」とサオの心労を思い少しだけ同情した。なにせ子どもはぐずると宥めるのがなかなかに大変であるから…。

乙は内心少しだけ苦笑しながら、やわらかい笑みをたたえて言った。


「私もカサルアに会いたいなって思いますから。私でよければ―――」

「…よろしいのですか?」

「はい。それにまた会おうって約束もしましたから」

「左様でございましたか!!」

「あ!そうだ。…その前に、カサルアについて一つだけ聞きたいことがあるんですが?」


乙がそう質問をするとサオは途端に緊張したように顔を引き締めた。

その反応に困惑しながらも乙は、遊びに行くならまずあのことについて聞いておかないとな~と思っていた。


「…な、何でございましょうか?」

「あの。…カサルアって……」

「………」


ゴクッと喉を鳴らすサオ。

だが、乙が次に言った言葉はサオが予想しているものではなかった。


「………カサルアって………何の遊びが好きですか?」

「…………………え?」

「?…いえ、あの、折角遊びに行くならカサルアが好きな遊びをしたいな~って思うので、何かこちらで準備できるものがあるならそれを持って行こうと思ったもので…」


…迷惑でしたか?

乙はサオが目を見開いてこちらを凝視しているので、だんだんと声が小さくなりつつしょんぼりとしながら言った。

しかし、当のサオはというと…“カサルアについて一つだけ聞きたいことがある”という問いに、まさかその様なことを聞かれるとは思っていなかったので侍女らしらかずぽかんと呆けてしまったのだ。

…遊びについて?


そしてサオは思った。他に気になることはないのだろうかと。

いや、普通であればまず間違いなく気になることなのだが、乙はそのことよりもカサルアの好きな遊びの方が気になるようで…。

サオは思わず聞いてしまった。


「……あの。失礼ですが、キノト様は……カサルア様がどのようなご身分の方であるかご存じでいらっしゃいますか?」

「え?いいえ?」

「…知りたいとは思われないのですか?」

「あ――。確かに、気になりますね。まぁ、どちらでも構いませんが」

「………」


何ともなしにいう乙にサオは驚いてしまった。

相手の身分が気にならないなんて…!

目を見開きながら乙を凝視しつつ、さらに質問した。


「…では、キノト様は。カサルア様のご様子について…その…何か思われませんでしたか?」

「え?う~ん。…そうね~。しいて言えば…」

「…はい」

「…顔が青白くて、少し不健康そう?に感じました。…そうそう!遊ぶなら、外よりも内で遊んだ方がいいですよね」

「…そ、そうですね。室内の方が…」


サオは顔を引きつらせながら力なく答えた。

内心、そういうことではないのに…と思いながら。

その様子を、後ろに控えていたマリーはニコニコとしながら見守っていた。

キノト様は、どこまでいってもキノト様ね~と思いながら。


なかなかサオの言葉の意味に乙が気付かないので、今度は率直に質問することにしたサオであった。

自分の仕える主について、そう口で表すことを後ろめたく感じながら…。


「…キノト様。カサルア様の御様子がおかしいと思われませんでしたか?」

「?」

「…カサルア様は御歳25歳になられます。もう立派な青年なのです。…しかし、そうであられるのにもかかわらず…子どもの様な話し方をなさっていると―――」


そう言って目を伏せるサオは、乙が息を呑むのを聞いた。


「…そして、カサルア様は…ルドルフ国王の御子である、カサルア・リリナ・ワーグナー殿下でございます。一つ下の弟君がクロウリィ殿下でございます」


サオは、再び乙が息を呑むのを聞いた。


その様子に、サオは苦笑した。

この国について学んでいると聞いていたので、“カサルア”という名の者が第一王子であることは知っていただろう。…でも、その王子が階段で衝突した“カサルア”という人物と同一人物であると誰が気付くであろうか。否、気付かないであろう。

それに、カサルア様の心と体の年齢が合っていないこと―――少し幼さは残るが青年の風貌でありながら、子どもの心をもっていることは、王宮の極秘事項であり知っているものも数少ない。それどころか、外部の者に知られればとても厄介なことになる。だから、カサルア様は王宮の最奥で隠れて過ごしているのだ。…彼の身を守るためにも。


サオは、はぁ―と溜息をつきつつも「どうかカサルア様をお嫌いにならないでください」と願った。

どんな事情があるにせよ、カサルアが人に興味を持ち“会いたい”と欲したのは乙が初めてだったのだから。

ほとんどの時間を幻影に囚われ過去に生きるカサルアが、今を生きる乙に興味をもった!そのことがいかに凄いことか…。

だからサオは、ルドルフ国王等に王宮の極秘事項でもある“カサルア”と乙を会わせたいと話し、なんとか説き伏せ了承を得たのだ。きっとこれが、何らかの転機にもなると…。


だから、乙にはぜひともカサルアにふつうに接して会ってほしいと思っているのだ。

…まぁ、乙の驚愕ぶりを見ればそれがどれほど困難なことであるかは分かるが。

なにせ、この国の王子である者と遊んでほしいと言っているのだから…普通であれば恐縮し、辞退もするだろう。さらにカサルアは精神を病んでいる。

こうも厄介な相手と誰が遊びたいと願うか、そして普通に接することができると言うのか…。


最低限必要なことを伝えたとはいえ、なんと勝手なことを…とサオは自嘲気味に笑い、ふと乙を見る。



その乙はというと…。

形の良い唇に人差し指をあて、何か考え込むように俯いていた。


するとサオの視線に気づいたのか、顔をあげて目を合わせた。

そして、あ~…と言いながら、ぽつぽつと言葉を紡いだ。


「…だから、だったんですね。」

「……?」

「カサルアの顔―――」

「………」

「誰かに似てるな~って思ったんですけど…まさか兄弟だったなんて!」

「…え?」

「あはは!あの、明るく笑った顔はすごくよく似てますね!…それに、カサルアがクロウリィのお兄ちゃんだなんて!25歳には見えませんね~。本当に、逆じゃなくて?」

「……は、はい。」

「クスクス。お兄ちゃんか~、カサルアが!」


クスクスと鈴が転がるように笑う乙に、サオは面食らってしまった。

明らかに不思議な“カサルア”という存在について、特に何も感じていないような乙の様子に。

だから聞いてしまった――キノト様は、気にならないのですか?カサルア様の御身分や“あの御様子”について!と。気にならない者はいないだろうと。

それに対する乙の答えはそっけないものだった。

一言、はい―――と。

その様子に、力が抜けたサオはかすれた声で、どうして…と口から言葉がこぼれ出た。

乙はサオの鬼気迫る様子に圧倒されながらも、はっきりと言った。


「…何となく、あなたの言いたいことはわかります。…でも。私は、彼は彼でしかないと思っていますから」

「!」

「そう…カサルアはカサルアの何者でもないですし。今私が見ている“カサルア”でいいんです。過去に何があろうと…それって自己満足ですかね?」


最後は苦笑しながら言った。



サオは思った。

…私は、カサルア様を一度でもそう見たことがあっただろうかと―――。

そして、カサルア様は何と素晴らしい方に巡り合えたのだろうかと―――。

ポロリと一粒涙を流した。


サオは、何かを断ち切るかのようにパッと顔をあげ、眩しそうに乙を見て言った。

―――さすが、トトゥロ大神官長様の血筋のお嬢様であられますね、と。


え?とサオの言葉が小さ過ぎて聞き取れず乙は聞き返したが、サオは笑顔で何でもありませんと言った。


「はぁ~。では、キノト様!ぜひ、ぜひともカサルア様と遊んでくださいまし!」

「へっ?…クスクス。はい、ぜひ」

「そして、先ほどのことはぜひとも内密にお願いいたします」

「??はい、わかりました」






――――ということで、カサルアと遊ぶことになったのだった。


カサルアの居室では、よんでぇぇえ―――!よんでぇぇぇええ―――!と乙に甘えるカサルアの声が木霊している。

その甘える様子にクスクス笑いながら、絵本を読み始めた乙であった。


「では~はじまり、はじまり。むか~し、むかし。あるところに勇者に選ばれた青年がおりました―――」

「うんうん!」


乙とカサルアの中睦まじい様子に、控えているマリーやサオ、他の侍女たちが嬉しそうに頬笑んでいた。

それと同時に侍女たちは、乙に感心もしていた。

と言うのも、カサルアはなかなかに繊細な心をもっており、ちょっとしたことが引き金となり情緒が不安定となってしまうのだ。常ならば3日に1度は感情が爆発してしまっていたのだが、カサルアと乙が遊んだ5日間、それが1度もなくとても穏やかに過ごしているのだ。

乙の面倒見がよいこともさることながら、“カサルア様とキノト様は相性が良い”と侍女たちは感じていた。

そして何よりも、カサルアの表情が平素よりも生き生きとしていることに侍女たちはとても喜んでいた。


そんな2人を侍女たちが柔らかく見つめている中で、絵本はクライマックスへと突入していた。


「でたな、魔物め!僕が成敗してくれる!」

「ハハハ!勇者ごときが、私を倒せるというのか!」

「この剣を見ろ!」

「な、なに!?その剣は…まさか」

「そうだ。これこそ伝説の剣!おまえを倒すことのできる剣だぁあ!!!」

「く、くそう!!!」


「ゆうしゃぁ!!かぁっこいい!!」


乙は絵本の中で勇者や魔物の声真似をしながら、実に上手く読んでいた。

ドバババ。

キンキン。

ヒュ―ンドンッ。

と言った効果音も入れ込み、臨場感を出しながら。

カサルアもそんな乙の巧みな話術にすっかり夢中になり、途中で声をあげたり、応援したりしていた。


「…魔物よ。村を襲い人々を苦しめたこと、あの世で後悔するんだ!」

「コノオォォォォオオ!!返り討ちにしてくれる!!」

「ハッ!」

「うぁぁぁぁあああ!!!」


「やったぁぁぁああ!!!ゆうしゃ、ゆうしゃ!しゅごい、しゅごいい!!!」


「う、う、う…や、やられたぁ~」


物語は最高潮に達し、カサルアは興奮したように頬を上気させ、腕を振り上げていた。

そして、乙は魔物の断末魔の叫びを低いしわがれ声で言った。




「く、く、くそう…お前など、いなければ…」




「こうして、勇者の活躍により村から魔物はいなくなり平和となったとさ。めでたし、めでたし!」


パンッと絵本を閉め、どうだった?と言いながらカサルアを見る乙。


…しかし。


カサルアは、真っ青な顔をしていた。

普段から青白いカサルアの顔はさらに青白くなり、目は焦点が合うことなく虚空を彷徨っていた。

それはまさに、幽鬼のごとき表情で…。

乙は眼を見開き、固まってしまった。

するとカサルアの様子を見た侍女たちが一斉に息を呑んだ。



そして、その微かな音を合図とするようにカサルアが…



………発狂した。



うわぁぁぁぁぁああああんんん!!!!と大音量で泣き、いやだぁぁぁあああ、いやぁぁぁぁあああ!!!と喉が嗄れんばかりに叫び出す。

自分の手や足、動くものすべてを振り回し、近くにある物をなりふり構わず破壊しだした。


突然のカサルアの豹変ぶりに、乙は驚いて動けずにいた。

何で…。何が…引き金になったのか。

苦しいほどのカサルアの叫びに乙は動けずにいたが、いつの間にか乙の側にマリーが来ており「ここを出ましょう」と言って手を引いていた。

マリーの手に引かれヨロリと立ち上がったが、未だ発狂し続けるカサルアを見て乙の足は止まった。

そして、マリーの制止の手を振り切りカサルアに近寄る。


「カサルア!」


乙は手を伸ばしカサルアに抱きついた。

暴れる身体を拘束するように、この温もりがカサルアに届くように。



しかし…


「いやぁぁぁぁああああああ!!!」


突き刺すような甲高い声をあげて、その細く弱々しい身体からは想像ができないような力で乙を突き飛ばした。


ドンッ!

ガタガタッ―――カッッシャーン!


突き飛ばされた乙はテーブルに身体を打ちつけ、その衝撃で紅茶の入ったカップやお菓子を入れた皿が床に落ち音を立てて砕け散った。

キノト様―――!と侍女たちの乙を呼ぶ叫び声が部屋中に響き渡った。

乙はヘナヘナと絨毯の上に座り込み、打ちつけた脇腹を押えていた。



すると―――ドンッ!!!



重い扉を蹴破るように誰かが入ってきた。


「何があった!!!」


鋭い声をあげ、大股に闊歩する。

乙は痛みに耐えながらもその声の主を目の端に映した。


―――クロウリィだ。


そうとわかると乙は安心したような泣きたいような、ぐちゃぐちゃとした気持ちになり顔を歪めた。


部屋に入ってきたクロウリィは、カサルアをその目に捉えつつサッと室内を見回した。

…あちこちに物が散乱し、壊れ、ぐちゃぐちゃとした絶句するほどの異空間。

そして、カサルアからほど近いところでテーブルに背を預け蹲る乙が、泣きそうな顔をしながらクロウリィを力なく見つめていた。


チッッ!!!

強く舌打ちしつつ乙のもとに近寄る。

何の前触れもなく乙のほっそりとした腕を掴みあげ、乙を無理やり立たせた。


「お前が悪い!何も知らないくせに、知ったような顔をして!興味本位で顔を突っ込むな!!」

「!」

「目障りなんだよ!」


怒気も露わにクロウリィは乙を責め立てた。

金色の髪は今や怒りに燃えるように荒々しく輝き、碧い瞳は温度のない深海の様に冷え切り乙を睨みつけていた。

常とのあまりの変化に、漆黒の瞳は不安に揺れた。


何も言えずにいる乙に構うことなく、グイッと手首も掴み捻りあげるようにしながら、引き摺るように扉に向けて歩き出した。


「!」

「出ていけ!お節介もいい加減にするんだ!!!」

「いッ!!」

「…そんな怪我までして!中途半端に顔を突っ込むからだ!!」

「…」

「もう二度と来るな!!!」


扉を足で蹴り開け、乙を廊下に突き出した。

バランスを崩した乙はペタリと崩れるようにその場に倒れ込んでしまった。

するとすかさずマリーが乙の側にしゃがみ込み、その華奢な肩を抱いた。

そして、マリーは挑むように無言でクロウリィを見据えた。


そのことにクロウリィは何も言わず、乙に冷たい視線を投げつけた。



―――バタンッ。



重い音を轟かせながら扉が閉まった。


その音を聞きながら、呆然とする乙。


…あぁ、痛い。


今になってクロウリィから言われた言葉が、鋭利な刃物となって乙の心を切りつける。


…心が痛い。



チクリ。

痛みが走った。

そっと右手首を見ると、赤紫に鬱血した手形が白い肌に咲いていた。

手首を掴まれてできたその痣に、そっと自分の手を重ね合わせる。


そして思う。


…私は、いったいなにを。




閉じた扉のからは、未だにカサルアの泣き叫ぶ音が聞こえていた。






発狂したカサルア・・・本章の核となります。

クロウリィは、一体何に対して怒っていたのでしょうか。


そして、物語は本格的に動き出します。

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