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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
精神と鉄機を操る神々
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神威の世界2

戦場を離脱した翔達は神鳴の自室である大樹のくり貫かれた中のような空間に転がり出る。

「お疲れ様ね、ちょっと私はやることあるから皆は帰ってて」

服の汚れを払い落とし神鳴は翔達を追い出すように背中を押す。

物置から自宅のリビングに出た翔達は携帯の電波が入ることを確認して仲間達と情報共有を行う。

「姉さんがこれで動いてくれるといいんだけれど…」

奇妙な光景を映した映像は黒鴉の関心を惹くのに十分だったようで、すぐに返信が来る。

「明日話をしに来るそうです」

「早いな、俺達も情報整理しないとな」

翔は今一度録画したデータから何か情報が得られないか皆で見返す事にした。


翌日、予定通りやってきた黒鴉がリビングで目の下にクマを作る翔を見て爆笑する。

「ぷぷ、怖くて眠れなかったの?」

「録画映像から何か分かるかもって調べてたんだよ…」

「バカねー、そういうのは解析の専門家に任せるものよ?神田ここに」

神華が資料と映像のディスクを黒鴉に手渡す。

「解析した映像と説明資料ね、パソコン借りるわよ」

黒鴉が黒姫からノートパソコンを借りてテレビモニタに映す。

「まずはあなた達が行った世界ね…翔の言う通り宇宙のコロニーのような場所だと判断したわ、それと巨大な城とも工場とも取れる場所…機械の生産ラインと居城って所かしら?」

どこからか指揮棒を取り出してモニタを軽く叩きながら黒鴉は説明していく。

「次にあなた達が向かった街…これは作り物ね、拡大したところ人の生活にの様子は全くないハリボテよ」

拡大映像にはビルの中に何もない様子が映し出されている。

「居抜きですらない所から見て人は居ないわね」

「そうか、無人の世界か」

翔がホッとしたような気持ち悪い雰囲気に畏怖したか複雑な答え方をする。

「工場にいるかもだけど…期待しないことね」

「森はどうなんでしょうか?」

黒姫の質問に黒鴉は腕を組みながら答える。

「罠ね、一見隠れやすそうだけどこの規則正しい並びは向こうからしたら地の利があるわ、まぁ平野を突っ切るよりは勝算はあるかしら、街ルート同様な感じ守りは堅いんじゃない?」

黒鴉はそれまでの話をまとめて一つ提案をする。

「そこで、装甲車使って正面突破ってのはどうかしら?」

全員がとんでもない無茶な提案に度肝を抜かれる。

「正気かよ」

「敵の弾丸さえ耐えれるなら中央突破が一番安全なのよ?逆に聞くけど無傷、無消費で城に辿り着けるかしら?」

昨日の潜入を思い出し無理だと判断する。

「バレバレでも突入して一気に駆け登ってボスを討つ、シンプルイズベストってやつよ」

代替案も出ないため黒鴉が作戦の話を進める。

「お陰様で装甲車は二台、浜松達と久坂達で行こうと思うのよね…ただ…」

何か言いたげに目を泳がせる。

「ウチのとこだとそんなに戦力ないからそっちのお友達も欲しいかなーって」

黒鴉の目配せに翔が呆れながら報告をする。

「話に乗ったのは猪尾くらいだったな…」

「う…残念ね…仕方ないわね、顔合わせと出発は後日ね…」

全員来ないことに少し残念そうに黒鴉は神華に指示を出して資料を終わらせる。

「取り敢えず新しい情報とかあったら連絡するわ、今は待機してて頂戴」

「ああ、わかった」

翔をはじめ全員が頷き黒鴉の作戦の実行を待つことになった。

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