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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
精神と鉄機を操る神々
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神威の世界1

翔達が降り立ったのは天の上まで地上が続く筒状の世界だった。

「なんやけったいな世界やな」

玉藻前が周囲を見渡して呟く。

「神鳴、世界ってのは星じゃなくてもいいのか?」

「知らないわよ…それにしても何て言うか気持ち悪いわね…」

天井と言うべきか頭の上にも左右にも大地が続く光景に神鳴と玉藻前は酔ったように気持ち悪くなっている。

「翔君…これってもしかして宇宙船か何かでしょうか?」

黒姫の言葉に翔も同意する。

「ああ、何かで見たことあるな…」

思い出そうとした翔だったがすぐに思考を辞めて警戒を行う

「それと、敵影はないな…」

敵影が居ないことを確認してから地形を観察する。まず遠くに巨大な工場が見えそこが目的地であると判断する。

「神威はあそこかしらね…平野が続いてるし真っ直ぐ行ったら見付かるわよね」

次に街のように建物並んだ風景が少しはなれた頭上に見える。

「街か…人がいるのか?」

玉藻前が翔の注目した方向とは別の所を指差して報告する。

「あっちは森が広がってるで?」

規則正しく並んでいる木々を見て黒姫が怪しむ。

「伐採場かもしれませんね…違和感あります」

作り物だらけの空間に気持ち悪さを改めて感じ玉藻前がえずく。

翔と黒姫がある程度風景を携帯で撮影を終えると神鳴に帰るか尋ねる。

「二人とも用意いいわね…電波ないし使えないから携帯置いてきたわ…」

返答より感心の言葉が出て少し考えるように口に手を当てる。

「少し移動しましょう、どこかで出入口作れるかもしれないし」

無理矢理に転移するより出入口を作った方が楽だと言う提案に翔達は同意して慎重に移動を開始する。

四人は街のように見える場所に向けて起伏のある草原を駆け抜けていく。

道中何機かのドローンが巡回しているのが確認でき隠れながらどうするか話し合う。

「破壊すべきちゃうか?」

「攻撃したら場所がバレる可能性大きいし未発覚の状態で進むべきだ。一機破壊して場所バレるのは割に合わない」

翔の説明を聞いて玉藻前が了解する。

しかし街まであと少しのところで神鳴に進行を止められる。

「どうした?」

翔が神鳴の指差す方を確認してため息をつく。

結構な数のドローンが漂ってのだった。

「帰りますか?」

黒姫の言葉に神鳴は悔しそうに唸る。

「潜入は諦めて襲撃するか?」

「そうね、やっちゃいましょうか」

翔が刀を三本取り出し氷雨を神鳴に手渡す。

「防御を頼む、確か使えるよな?」

神鳴は驚きながらも受け取り小さく頷く。

「松ちゃん、ウチも援護するで」

合図をして全員が一斉に待機中だったドローンを急襲する。

雷怨の電撃を出力抑え気味に全員が遠距離攻撃で見える範囲を破壊する。

警報が鳴り響き轟音に近い大量の飛行音が聞こえてくる。

「やっぱり来るよな!神鳴撤退だ」

「わかってるわ数秒待ちなさい」

黒姫と玉藻前が牽制をし、氷雨の氷のドームで周囲を覆い時間稼ぎを行い脱出する。

その様子をドローンから送られてきた映像を見て一人王座に座り神威がほくそ笑む。

「逃げたか、慎重なんだな。対策でも練ってくるだろうが…楽しみにしているぞ」

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