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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
精神と鉄機を操る神々
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新たな精霊2

「なんていうか…草原ってどこも変わらないな、雰囲気も地球やテセラと同じに感じるな」

翔は降り立った緑の大地に特に目新しさを感じずつい口走ってしまう。

「せやろか?空気が違うで」

「はは、地球のビル街に比べたらそりゃ澄んでるって」

玉藻前の指摘に翔は深呼吸して空気の感想を述べる。

「準備はいいかしら?刀は?」

神鳴が呑気してる翔を急かす。

世界が変わったことで勝手が変わっているかもしれない事をすっかり忘れていた翔は焦りながら刀を呼び出そうとする。

「…良かった出る」

手元に山吹色の刀である雷怨が出現する。

「…ちょっと、もし忘れてたら戻るの面倒なんだから気を付けてよね」

「すまんすまん」

翔が笑いながら思慮の浅さを誤魔化しながら精霊を呼び出す。

皆どんな精霊かワクワクしているなかで黒獅子が咆哮と共に姿を現す。

「おお!ええやん」

「ふーん、人型ではないのね」

「ライオン?翔君、名前は?」

それぞれがそれぞれの感想を言う中で黒姫に名前を聞かれ翔は恥ずかしがりながら答える。

「雷怨、雷に怨みって書くらしい」

「…あ、うん」

黒姫が名前を聞いて気まずい雰囲気になる。今後呼ぶ度に周りから笑われるのではないかと不安になる。

「大丈夫です、カッコいいですから!」

励ましを受けて翔は気を持ち直して全力の準備をする。

「皆は少し…いや、結構離れててくれ」

ビリビリバチバチと雷怨と翔から少しずつ電気が発せられていく。

それなりに黒姫達が離れたのを確認してから全力での電気攻撃を指示する。

獅子の咆哮の直後、ズドンと轟音と共に雷が正面に落ち大きく地面を抉り飛び散った火花で周囲の草に飛び火する。

「…はぁはぁ、結構俺自身の体力使うなあ」

息を切らして正面の焦げた大地に驚く。

「うげ、中々エグいな…対人には絶対使っちゃダメだな」

黒姫達が近付いて来て威力に驚く。

「すご、思てたんのより何倍も上や」

「これなら杭破壊出来そうですね」

神鳴だけ少し不満げに呟く。

「どうかしらね、無傷で消耗無しで近付けるかしら」

全員が確かにと気付き翔が無理して二回目の為に集中しようとする。

「無理はダメですよ、周囲のサポートもありますし気負わないでください」

「そう…だな、ちょっと疲れたわ」

雷怨も座り込んであまり動きたくなさそうにする。

「まま、ええやろ。もう帰るか?」

「取り敢えず休みたい」

翔は雷怨を刀に戻し腰に帯刀して座る。

神鳴が黒姫に技の練習しないか尋ねる。

「いいですね、ちょっと練習してみます」

黒姫も神姫の力のコントロールの練習を行うことにする。

大きな球、小さな球の連打、球の速度の調整など一通り試して一人頷き新技を試みる。

「イメージするのは…光の壁…!」

右手を前に伸ばし防御を主旨にした技を使おうとする。

苦しそうな顔を浮かべながら壁を作ろうとするが球しか出ない。

「黒姫、球を変形させられないか?」

翔の意見を聞き球を薄く伸ばすイメージをして円形の壁が生成する。

「で、出来ました」

玉藻前が黙って小さな狐火をそれに向かって放つ。

爆発するように壁が弾けとぶ。

「あぁ!割れちゃいました…」

「球と性質同じやな」

悪びれもせずに玉藻前は壁についての意見を言う。

「防御には使えなさそうですね…バリアできたら良かったんですが」

「何事も練習よ」

神鳴に励まされ黒姫は新しく何か出来ないかと考える事にした。

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