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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
精神と鉄機を操る神々
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新たな精霊1

新武器を手にした翔が早速精霊を呼び出そうと精神集中をしようとするとテレビを見ていた玉藻前が声をあげる。

「大変や!皆テレビ見てみぃ」

集中が途切れずっこけそうになるが神鳴も黒姫もテレビを見て驚く。

先日の鉄杭が海外に落ちて戦場になっているという話である。

「ウチらと比べて大苦戦しとるで」

「あの硬い司令塔に有効打が見つかるまではキツいんだろうな」

翔もニュースを見て呟く。

戦車砲を受けても倒せない映像が映り全員ドン引きする。

「あんなドデカい砲撃受けてもアカンのか」

「そうなるとドローンの殲滅を優先すべきですね」

黒姫が冷静に考えを述べるとニュースが別の話題に切り替わる。

機械軍団の侵略が本格的になるかどうかを真面目に意識して気を引き締める。

それからテレビから興味を失った神鳴に新しい武器の精霊をせがまれる。

「ささ、新武器の性能チェックよー」

「切り替え早いな」

神鳴の移り身の早さに苦笑いしながら刀を持ち目を瞑り集中する。

全員がわくわくする中で翔は一人闇の中で精霊と語り合う。


獅子の咆哮、金色に光る目、立派な鬣の黒獅子がバチバチと音を立てながら毛を逆立たせて翔と対峙する。

「おぬしが主人か…」

翔の若輩に緊張感を解いて欠伸をする。

「なーんか主から他の精霊の匂いがするな、複数の精霊持っているなら面倒な話は無しでいいな?」

「ああ、協力お願いできるか?」

「よかろう、我が名は雷怨(らいおん)、よろしく頼む」

太い前足を握手するように前に出す。

翔はその手を取り握手しながら名前についてツッコミするのは野暮だなと思う。

「電気ってことでいいのかな?」

「左様、雷に怨むと書いて雷怨!早速試し撃ちするか?」

「いや、今は止めておく、家の中だしな」

雷怨は残念そうに香合座りする。

「では出番まで待つとしよう」

翔は雷怨に一礼して精神世界から抜け出す。


ゆっくり目を開けた翔はその手に握る刀を暫く見つめパッと消して収納する。

「どうでしたか?」

黒姫が心配そうに尋ねてくる。

「問題無い、ちゃんと電気使いだ」

「姉さんも都合よく持ってるものね…」

「神楽先生のご都合サポートは今に始まったことじゃないだろ?」

翔の発言に全員苦笑いする。

「取り敢えず練習とかも必要ですよね?」

「そうだよなぁ…どうするか」

悩む翔達に玉藻前が自分達の世界でやらないかと提案する。

「せやな、ウチんところならぶっぱしても大丈夫やろ」

「いいのか?助かる」

黒姫も興味があると言いダンを留守番にさせて神鳴含めた四人で行くことになった。

「いってらっしゃいであーる」

ダンは呑気にポテトチップスを齧りながらテレビに注目する。

「それじゃあ行くわよ、いざ」

神鳴は物置の扉を開き、四人で闇の中に飛び込んでいく。

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