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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
精神と鉄機を操る神々
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機襲2

走る西園寺と猪尾だったが食後の猪尾が苦しそうな声をあげる。

「ちょっと!もう少し早く走ってよ!」

「そ、そんなこと言われてもだな…ひゅーひゅー…吐きそう」

今にも膝をついてしまいそうな様子の猪尾に西園寺が呆れる。

しかし休む事を許さないように機械達がやってくる。

「ナゴエル!バリアを!」

銃弾がナゴエルのバリアに弾かれる。

「ま、まだ死にたくねぇよ」

「なら走りなさいよ!こっちも限界あるんだからね!」

猪尾は必死な様子の西園寺に触発され咳き込みながら頷く。

「が、頑張ります…ごほ」

二人は必死になりながら杭に辿り着きその大きさに驚きの声をあげる。

しかし周囲に現れた機械達にすぐに役目を思い出す。

「行くぞユピテル!最大出力だ」

「そっち無防備になるからタイミングを合わせるわよ!」

「応!さぁやるぞ」

西園寺が自身だけのバリアに変更する。

その瞬間周りの機械含め凄まじい電撃が周囲に飛び散り稲光と轟音が発せられる。

機械が全て壊され杭からも黒い煙が吹き出す。

全力を出しきって猪尾が地面に座り込む。

「もう無理、動けない」

「物理的に壊すべきかな?ナゴエル!やるわよ!」

メイスを振り回して杭をぶっ叩き、ビームで破壊を試みる。

「かったい!」

メイスで凹み程度しか作れずビームも貫通しない程頑丈な杭に西園寺が音をあげる。

周囲の機械が停止してすぐに翔達がユピテルの雷の光を見てやってくる。

「二人とも無事か!」

河内が駆け寄り二人の安否を確認する。

「カワちゃん、動けねぇっす」

「こいつも私も無事よ…これ固すぎて壊せないわ」

西園寺がメイスで杭をコンコン叩く。

煙が上がっているのを見て八坂が殴ってみる。

「どうせもう壊れてるだろっ!」

ゴンと音がするが殴った拳が痛いのか手をブンブンと振る。

翔も焰鬼を呼び出し殴らせるがびくともしない。

「ホントに壊れないな…どうしようか」

アキトも考えるがどうしようもないなと結論付ける。

「壊せないなら解体専門の人にやらせるしかないな」

ダンが周囲の調査を終えて合流する。

「機械共は全部停止してるである、やはりこの鉄杭が本体のようであるな」

「日ぃ出てる時は役立たずやのに…」

「もっと誉めてもいいのであーる」

自信満々に鼻を高くするダンを見て玉藻前が呆れる。

「姉さんに連絡をしました…取り敢えず保留だそうです、あとお疲れ様って」

黒姫が報告を終えて頭を深々と下げる。

「これからはこんなの相手にしなきゃいけないのか…」

猪尾が疲労困憊な様子で天を仰ぐ。

「攻撃当たれば大抵死ぬような世界だ、覚悟決めろ」

アキトが座り込む大手柄の猪尾に手をさしのべる。

猪尾は手を握り立ち上がりそれでも嘆く。

「有効打が俺だけなの何とかなら無いかね?」

「黒鴉に頼め、電気なら科学技術で何とかなるだろ」

壊れた杭を全員が見上げて今後の戦いについてそれぞれが複雑な心境になる。

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