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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
精神と鉄機を操る神々
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偽りの名2

記憶も戻り帰宅を許された翔が帰宅すると神鳴と玉藻前が玄関で翔を見るなり頭を下げる。

「調子のってすんまへん…」

「冗談だったけど気を悪くしたらごめんなさい」

嘘を吹き込もうとしたことだろうとすぐに思い当たり答える。

「別に怒ってないって」

翔の言葉に二人はホッと胸を撫で下ろす。

リビングに向かうと黒姫が神妙な面持ちで翔に話をする。

「姉さんが退院祝いと称してなにか企んでいるみたいですがどうしましょうか?」

「祝いねぇ、完全に我が家での問題だけなのにわざわざそう言うんだから確かに何かありそうだが…」

翔も怪しいなと考えていると神鳴が笑いながら提案する。

「裏がある祝いの場なら大所帯で行けばいいのよ。知り合い誘って行けば?悪意で返してやりましょう」

翔が人数を考えて指折りする。

「エグいて、カナリン」

「あら?向こうはお金持ちでしょ?盛大にやりましょう」

ご馳走が出るかもと囁くと玉藻前も手の平を返す。

「費用向こう持ちならええな!いっぱい食べれるやん」

ニヤニヤとする子供っぽい二人を見て黒姫が翔に再度どうするか尋ねる。

「その…どうしますか?」

「黒鴉が慌てふためく様を見てみたいな」

黒姫は頷くと黒鴉に連絡を取る。

ただの小さな事故と黒鴉の見栄と皆の悪意で煮詰めた地獄の様相を呈する催しが開幕する事となる。


黒姫からまぁまぁな会場を用意してと言われ何故と驚きながらも神田に手配を依頼して準備をした。

そんな黒鴉の前に今回の件と全く関係のない河内達クラスメイトと神楽達が混ざっていて黒鴉達は愕然とする。

「ちょっと何か関係無いの混ざってるじゃない!」

翔に詰め寄る黒鴉に翔はすっとぼけるように返す。

「まぁいいじゃん盛り上がれば、それに俺の学友は実力者だしお眼鏡に叶えば幸いだ」

「…八坂は知ってるけど他は知らないんだけど?」

河内達とは初対面で黒鴉は困惑している。

一方その河内達は主催者の事を聞いて間柄を知ってる八坂を除き河内、猪尾、西園寺、周防は黒姫を質問責めにしていた。

神楽率いる教師達はただ飯でご馳走にありつけたと浜松家の面々とワイワイしている。

黒鴉の後ろに立つ神田改め神華が顔面蒼白になり心の中で叫ぶ。

(どうしてこうなった!全員実力者ですって!?ボロを出したら死ぬわよアタシ、気をしっかり持たないと)

苦々しい面持ちの神華に黒鴉が声をかける。

「こうなったら仕方ないわ神田、案内しましょう」

「…わ、わかりました」

神華は震えながら宴会場に案内をする。

「そ、それでは皆さん着いてきてくださいね」

早く解放されたい一心で足取りも早くなる。

(こんなふざけた茶番でアタシの計画が台無しにされてたまるもんですか!)

そう強く決心する神華であった。

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