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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
精神と鉄機を操る神々
75/153

赤い服2

三つの班に別れて何か噂の手掛かりを探そうと廃旅館を巡回する。

一階を担当になった黒鴉と神鳴そして頼りにならなそうにビビる翔が廊下を進む。

「赤い服…目立つと思うのよね…カーテンとかの見間違いとかだったら悲しいわ」

「寧ろそうであってくれ、何も出るな」

翔の願い虚しくカーテンは別に赤くもなくそれでいてボロボロだった。

「床に気を付けてね、結構腐ってるわ」

ギシ、バキと足を動かす度に嫌な音を立てる。

「録画も順調なんだろ?早く全箇所回って帰ろうぜ!」

「意気地無しね…本当に男?」

「性別は関係ねーよ、なぁ神鳴?…あれ?」

後ろにいると思っていた神鳴の姿が見えず翔はパニックになりかけたがすぐに神鳴が別の部屋からひょっこりと現れる。

「んー?」

「やめろ!心臓に悪い!」

「あはは、ごめんごめん」

黒鴉がニヤニヤしながら翔を録る。

「落下事故あったらってビビってるんだ遊ばないでくれ…」

「オバケじゃなくて?」

悪戯に問いかける神鳴に怒るぞと翔が脅す。

「まあまあ、ほら先に行きましょう」

黒鴉の先導で足下を確認しながら進む。

客室を幾つか調べたあと特に収穫もなく宴会場に出る。

「広いわね…畳かぁ、足場マジでヤバそう」

「じゃあ私が行くわ」

神鳴がひょいと畳の上をトコトコと駆けていく。

「ちっこいと便利ね…」

「いや、駄目だろ、危ないから戻ってこいって!」

翔は呑気な黒鴉を注意して神鳴を呼び戻そうと声を張る。

分かったと引き返してくる神鳴の前に赤い帽子をしたゴブリンが床を突き破って現れる。

「…魔物!こんなところに!?」

「カメラ回してる場合か!」

翔が氷雨を呼び出して素早く氷柱で撃ち抜く。

見事に腹部に命中して魔石になる。

素早い仕事で神鳴を救い呼び戻す。

「ありがとう、助かったわ」

魔石を拾い戻ってきた神鳴を軽く注意して黒鴉に確認してみる。

「赤い帽子か…女じゃないけどまさか今の魔物が?」

「えー!それショック過ぎるんですけど」

納得してないようだがガックリと肩を落とす。

「取り敢えず皆のところに戻ってこのこと話そうか」

魔物が噂の犯人と決めつけ幽霊などいなかったと翔も少し元気になる。


「収穫無しである…一応動画は取ったので後で確認するである」

「ウチらも…んで松ちゃんのとこは?」

翔が鼻を鳴らして事の顛末を話すとがっかりされる。

黒鴉がそれまでにビビる翔を撮ったからと言うと笑われる。

「でも幽霊騒ぎじゃなくてよかったですね、魔物がこんなところに出るようになっているのは気掛かりですが」

「そうね…街だけじゃないのは結構困るわね…行楽シーズンだし山や海にも…仕事が増えそうね」

黒鴉が少し笑みを浮かべ翔が黒鴉の真意を当てる。

「そう言って旅行する気じゃないだろうな?」

「あらバレた?あはは」

和やかなムードのまま帰りの車を目指して帰る一行。


「あ、終わったのお疲れ様」

リムジンの中で久坂となぜか神鳴が携帯を操作して待っていた。

全員が固まり周囲を見渡す。

「は、速いな神鳴…もう車に乗ってるなんて…」

「何言ってるのよ、私はずっとここに居たわよ?久坂が証明してくれるわ」

久坂が不思議そうに頷く。

「そ、そんな馬鹿な…じゃああの神鳴は…」

「一体誰だったのよ…」

黒鴉が急いでカメラを確認するが録画データがなくなっている。

「そ、そんな!ちゃ、ちゃんと録画したのに!」

「ああ、そうか神鳴は赤い着物…あばばばば」

翔と黒鴉が白目を向きながら倒れる。

「お嬢!」

「翔君!」


いやー不思議な事ってあるものですね…

あなたの隣の人は本当に本人でしょうか?もしかしたら気付かない内に入れ替わって居るかもしれませんよ?

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