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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
幻想生物の神
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神を討て2

腕を切断された男と壁に打ち付けられた八坂の治療を金森が行う。

「まだ死んでませんからお祈りはやめてくださいよ!」

ミハエルが自分を庇って重傷を負った男達を救うように神に祈り続けるのを聞いて金森が死者への祈祷に聞こえたのか怒る。

「あの破片がある限り下手に近付けないし遠距離攻撃は通らない…」

黒鴉が苛々と親指の爪を噛む。

翔が黒鴉にもう一度破片の辺りを濡らせないか確認する。

「バハムートまだいけるか?」

「…行けるわ、ラストチャンスよ」

「十分だ、周囲の地面全体的に頼む」

久坂が翔に何か出来ることはと聞いてくる。

「破片を凍らせて止めるので残った破片を引き付けてください、守りを剥がせれば勝ちです」

骨をも断つ破片の威力を見て殆どの人が怖じ気づく。

「ミーヤリマス!」

ミハエルが立ち上がる。

「僕も行こう、守りなら得意だ」

遠藤が小さい杖を持ち立ち上がる。

二人に続くようにその後ゆっくりと立候補が上がり作戦に移ることにする。


アキトがまた一人で破片を受け耐え続ける。

「さっきと違って魔法は何時まで保つかな?」

背中を向けている神斎の隙を突き観客席から黒鴉が飛び出し競技場全体をずぶ濡れにするように水流を放つ。

「なんだよ、効かないっての!」

幾つか破片を黒鴉に向ける。

遠藤が木の壁を生やして受け止める。

「これやると前見えないんですよね…」

「役目は果たしたわ、他のとこのサポートお願いね」

二人は一度引き上げて他の場所に移動する。

急に生えた木に苛々した様子で叫ぶ。

「う、抜けない!ムカつく!」

取り敢えず息切れ近いアキトに狙いを定めようと振り返りアキトを睨む。

「でもお前からだ!死ね!」

サイコキネシスを使った瞬間ようやっと神斎は自分の置かれた状況に気付く。

地面に刺していた破片が全て凍り付いて動かせなく自身の足元も凍り付いている。

そしてアキトが手ぶらになって残念そうな顔をしていることに…

「どこにそんな力…!?」

動けない神斎目掛けてミハエル達の銃弾と矢が飛ぶ。

ギリギリで防御し反撃に残り少ない鎧の破片を発射する。

しかしまた遠藤の木に阻まれ抜けなくなる。

「あ!」

神斎は自身の残りの壁が無くなった事にようやっと気付き錯乱する。

翔ががら空きになった神斎の首をアキトから渡された氷雨ではねる。

「終わった…」

翔が倒れた神斎を見て大きく息を吐く。

焰鬼で凍った地面を溶かしながら神斎を体を焼く。

神鳴が翔に近寄ってきて勝利の確認をする。

「勝ったのよね?サイキックかぁ」

「…不死性無くてよかった」

あまり実感のわかない勝利に翔達は一時の安寧を享受するのだった。

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