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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
幻想生物の神
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何気ない日々2

日差しが強い中で愚痴を溢しながら街を歩くダン。

「なぜ我輩達が買い物に行かねばならないのであるか…」

それを受け流すように玉藻前が答える。

「しゃあないやろ、他の皆は用事ある言うとるんやし」

「せめて曇りの日にお願いされたいであーる」

ダンは深くため息をつき脱力する。

「どっかのアホが家の飲みもん全部飲み尽くすのがアカンのや」

「あの黒くて甘くて刺激的な飲み物!我慢する方が難しいのであるよ?」

「…太るで?」

目を輝かせて力説しようとするダンを見て玉藻前が呆れる。

「何を言うであるか、ガリガリよりふくよかな方が富み栄華を極めている証であるよ?」

「こっちの世界じゃそれは不摂生の極みって言うんやで」

ショックを受けるダンに玉藻前が携帯の画面を見せる。

「ほれ見ぃ、どこに太ったアイドルっちゅうのがおるんや?」

歌手やタレントの画像や映像をチラホラと見せていく。

「むぅ…しかし政治家は大体太っているであるよ?」

ダンが少し考えて答えると玉藻前が怒鳴る。

「あんなんは更年期障害ゆうて誰でもなるんや!少しは勉強せえ!」

「ニュースとやらは見てるであるよ!」

社会の勉強の方向性の違いに二人は頭を抱える。

「タマモ殿は美容や文化とかのことしか勉強しないであるな」

「な、なんやとぉ!」

怒りで掴み掛かろうとする玉藻前をなんとか引き剥がしながら目的地のデパートの前にまで来る。

「…何を買うのであったか」

頬を掻きながらポツリと呟く。

「せめてケータイにメモせぇや!」

玉藻前が携帯を操作してメッセージを送る。

ダンは通知音のした携帯を開き玉藻前からのメッセージを受信してお金を受けとる。

「手分けするで、雑貨類はウチがやるからそっちは食料品や、ええな?」

「あい、わかった!任せるのであーる」

胸を張り自信満々にダンが言うのを見て玉藻前も信頼して買い物に向かう。


一時間後…


「んで、任せた結果がこれか…」

大量の同じ銘柄の炭酸飲料を詰め込んだ冷蔵庫を前に翔が白目になる。

「何か問題あるのであるか?」

開き直ったようにダンが聞いてくる。

「うーん、せめて多様性をだな」

「旨ければ良いのであーる!どうせ我輩が全部飲むのであるよ」

スナック菓子を食べながらテレビを見るダンを見て翔と玉藻前が頭を抱える。

「松ちゃん、ほんますまん…ウチがしっかり見てれば…」

「…仕方ないアイツの分の晩飯減らすか」

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