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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
幻想生物の神
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何気ない日々1

市街地から少し離れた場所にある図書館で自習をする男子が一人、河内である。

学校が休校になり魔物退治のついでで静かな図書館にて勉強を行っていた。

夏を前にした季節、必ずやってくるその時期のため研鑽を積んで行く。

問題集を一頻り解いた後に小さなため息をして周囲を見渡す。

(学校休校なのうちだけだしそりゃこの時間は誰もいないよな)

携帯の時刻を確認する。気が付けばお昼時を過ぎていた。

教材とノートを閉じて鞄にしまい昼御飯を食べに行こうと席を立つ。

「あら、眼鏡君じゃない」

丁度同じように勉強目当てで西園寺と周防が現れる。

「もう帰るの?早いわね」

茶化すように笑う西園寺に飯に行くだけとムッとしながら伝える。

「ミナさんはどうして?」

今までも図書館で河内と西園寺は図書館で遭遇していたが周防は初めて会う、その事を疑問に思い尋ねる。

「勉強教えて貰おうかなと思って…」

「ほら向こうに比べてこっちの世界の授業って大変でしょ?」

「向こうの授業も大概分からなかったぞ?」

河内が苦笑いしながら言うと西園寺に笑われる。

「向上心無いわね、まぁさっさとご飯食べて来てよ、数学は眼鏡君の方が得意でしょ?」

「僕も手伝うのか…」

頭を下げる周防を見て仕方ないと承諾して河内は昼食に向かう。

周防が西園寺に異世界での事を尋ねる。

「ハルさんは向こうでの授業理解していたのですか?」

「まぁね、魔法も少しは覚えたのよ?」

「えぇ!凄いですね」

自分にはさっぱりと苦笑いする周防に西園寺が天才肌な回答をする。

「ニュアンス?イメージ?取り敢えず…こう、柔軟な感じで吸収するのよ」

「あはは、やっぱり私には難しいかも」

席に着いて教科書と教材とノートを西園寺が広げていく。

「さあ!勉強するわよ!」

「お、お手柔らかにお願いします」


図書館を離れてハンバーガーを食べていた河内が携帯を確認すると猪尾から遊ばない?とメッセージが入る。

(休校だからって遊ぶのはダメだろ…)

遠回しに翔と八坂にダメージが飛ぶ。

注意をする河内に反省した猪尾が「じゃあ勉強教えて」というメッセージが帰ってくる。

(呼んだら…西園寺怒るだろうな…まぁいいか)

空気を読まずに返信を返すと食事を終え店を出る。

図書館に戻り周防に数学を教えていると猪尾がノシノシとやってきて河内の背中を叩く。

「河ちゃん女子と勉強会してたのかー」

西園寺が静かにするように人差し指を口に当てる。

うんうんと猪尾が頷き椅子に座り河内と周防のやり取りを聞いて首を傾げている。

「さっぱりわかんねぇ!」

猪尾の頭を素早く河内が頭をノートで叩き静かにしろと伝えると猪尾は席を離れて漫画を取りに行く。

呆れる西園寺が河内に愚痴る。

「何で呼んだのよ…」

「すまん、ここまでマナーを知らないとは思わなかった」

周防がクスクスと声を我慢して笑い二人の仲の良さを指摘する。

「お二人は仲良いのですね」

「ふんライバルよ、私の方が上だけどね」

「勝手にライバルにするなよ」

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