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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
幻想生物の神
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神の力2

呼び出された場所は神藤家屋敷、神鳴達を引き連れて門前までやってきて緊張しながらインターホンを鳴らす。

黒鴉の声が聞こえてくる。

「いらっしゃい、迎えの者をよこすわ」

すぐに黒服が出迎えて案内されながら屋敷に入る。

案内された和式の部屋に正座で黒姫が部屋に端で神妙な面持ちで待機してた。

「全員いるわね、早速だけど…」

黒鴉が楽しそうに黒姫を指差して告げる。

「浜松、黒姫と戦って貰うわ、満足する結果だったら黒姫を許すわ」

「戦う…?何言って」

「そのまんま、何でもありの真剣勝負」

黒鴉が首をシュッと切る動きをする。

「助けに来たっちゅうのに殺し合いやと?正気か?」

「正気よ、この子が人の力を超えて暴走するのが怖いと言うのならそれをあなたが抑えられないなら論外でしょ?」

暫くの沈黙の後に黒鴉が続ける。

「勝負は一騎討ち、サポート無し、いいわね?どうせそこに魔物いるし武器使えるんでしょ?」

「松ちゃんコイツ狂っとるって」

「逃げてもいいのよ?」

勝負の内容に翔は承諾する。

「わかった、お前が満足する内容になればいいんだろ?」

その言葉を聞いて頷きながら黒鴉は黒姫に尋ねる。

「黒姫も依存無いわね?」

立ち上がりながら黒姫は頷く。


縁側にて庭園で準備をする二人の様子を見て黒鴉が問いかける。

「どっちが勝つと思う?」

「松ちゃんやろ、搦め手が多いんやから」

「一撃必殺の姫の方が強いであーる」

玉藻前とダンの意見が割れて喧嘩を始める。

神鳴が黒鴉を睨みながら聞く。

「あなたはどっちが勝って欲しいの?」

「どっちでもいいわ、二人が満足した結果が欲しいんだから」


庭園で距離をおいて翔と黒姫が相対する。

(さて、承諾したものの…どう攻めるか)

翔は黒姫の精霊を警戒しながらゆっくり近付く。

「翔君、私達全力で行きます」

黒姫がわざと聞こえるように声を出して白髪になり幾つもの光球を飛ばす。

翔を含め観戦してた全員が驚く。

「っ!連発出来るのかよ」

後ろに飛び距離を取りながら氷雨に切り替えて氷柱を合わせるように打ち出し迎撃し煙のような霧が二人の間を漂う。

(こりゃじり貧だ…大技で来ると思ってた)

翔は焰鬼を左の腰に、氷雨を右の腰に携え同時に精霊を同時に使役する。

霧が晴れるまで幾つかの戦略を立てる。

(霧を突っ切って攻撃、霧越しに氷柱を打つ、回り込んで側面から攻める…よし、決めた)

翔は素早く側面に回り込み神姫の攻撃を誘導するように氷柱で遠距離攻撃を行う。

落ち着いて黒姫は翔の想定通り迎撃を行い次々に辺りが霧に覆われていく。

気付いた時には黒姫は周囲の視界を奪われ翔の居場所を完全に見失う。

(ここまでは私達も読めています…霧の中はワタシの撒いた球で検知できる、反応した場所にデスを使えば…!?)

人の形ではない違和感を検知してすぐに迎撃の攻撃を行う。

いっそう霧が濃くなりより深く集中する。

「いくら囮を使っても…」

一瞬日が遮られ気付いた時には翔が黒姫を押し倒す形で刃を首元に押し当てられていた。

「上でしたか…さっきの違和感は氷の足場…」

「ふぅ、負け認めるか?」

黒姫が頷くと冷や汗を流しながら翔は勝利に安堵する。

周囲の霧がゆっくり晴れて二人の様子が神鳴達にもようやっと見える。

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