表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
幻想生物の神
35/153

新たな敵3

翔と黒姫が手分けをして簡単な昼飯を作成して全員に振る舞う。

「余り物で作った粗末なものですが…」

「…なんでやろ、手料理なんて何日ぶりやろな」

「我輩は血でも良いのであるが、手料理も楽しみであーる」

余り物で作ったチキンライスとおかずを感動しながら食べる玉藻前達を見て自然と笑顔になる。

「お前らの世界はそういう料理とかないのか?」

「んーないわ!文明もこんな発展しとらんし」

「そもそも人間に当たる大多数を占める種族がいないから群雄割拠で混沌としているのであーる」

翔は多種多様の種族が入り乱れる世界を想像して苦笑いする。

「食文化も生活文化も違うから大変そうだな…」

「口に合って良かったです、おかわりもありますよ」

口元を汚し目を輝かせながらおかわりの要求をする二人を見て神鳴が哀れむ。

「世界の構成が滅茶苦茶だと大変ね、そっちの神様ともいつか決着つけないとね」

「人の事言えるか?お前俺らの過去弄っただろ?」

翔がおもむろに黒姫の精神世界で見た過去に感じた違和感を問いただす。

「な、なんの事かしら?」

「俺と黒姫は高校が初対面だ、幼馴染のような小学校などで共通の過去があるわけないんだよ」

黒姫がしゃもじを落とす。

「え!?そう…でしたっけ…?」

「ほら!黒姫が困ってるじゃない、翔の記憶が間違っているのよ!」

「…わかった、この話は止めよう、今更過去の話しても仕方ない」

「女の子泣かすのは最低であーる」

ダンが腹を抱えて笑うが玉藻前の拳が腹に直撃して呻き声を上げて倒れる。

「こっちの神様も中々エグいことしとるなぁ」

「何?文句ある?」

同じ背丈の女子同士でバチバチと火花を散らす。

「そういえばそっちの神様はどんな奴なんだ?」

なんとか話を逸らそうと翔が玉藻前に尋ねる。

「遊び感覚で災害起こしたり種族間戦争煽る…まぁ端的に言うて世界弄り回す悪魔や」

「あの神楽が菩薩に感じてくるよ」

「神楽さんも大概干渉してますけどね…特に手先のアキトさんが」

有耶無耶にするように翔が誤魔化しながら同意する。

「その神様の特性とか分かるか?」

「んー、災害、特に竜巻や地震起こす位しか分からんわ」

「意図的に起こせるならヤバいな…こっちに直接攻めてこないのがどうなっているのか次第か」

食事を終えて流しの食洗機に皿を置いて神鳴に尋ねる。

「神鳴はその相手の名前と特性分かるか?」

「うーん、私は兄弟について全く詳しくないからなぁ」

結局敵の正体と特性は余り有益な情報は得られそうに無かった。

「玉藻とダンはこっちで生活する服装とか持ってるのか?」

「んなもん無いわ、そもそも死ぬ覚悟やったし」

「わ、我輩も…そもそも日が出てる間は外に出る気ないである」

「そうか、じゃあ外動けるように服とか買わないとな」

翔が財布を取り出して計算を始める。神鳴も行きたいと叫ぶ。

「翔君、大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫…ははは」

嫌な予感を感じつつ昼食後は買い物に行くことになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ