表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
新たな神の物語
17/153

報酬は

集団下校が行われる中で校門で黒姫と話す翔、それを見つけ河内と猪尾が声をかけてくる。

「夜間?なんで居るんだ?」

河内が黒姫の姿を見て首を傾げる。

「もしもの時のために援軍で呼んでたんだ」

翔が携帯を取り出してコレで呼んだと無言で伝える。

「へぇー翔っちただデートしてた訳じゃなく横の繋がりを作ってたわけだな」

猪尾が皮肉っぽくニヤニヤしながら言う。黒姫が照れ笑いする。

「学校辞めたからてっきり遠くに引っ越したのかと思ったが連絡貰って助けに来れるとこに住んでるのか」

河内の指摘に翔が冷や汗をかきながら黒姫に絶対に言うなとアイコンタクトするが黒姫が勘違いしたのかあっさり答える。

「色々あって今は翔君の家に居候を…」

空気が凍り付き冷たい視線が翔に突き刺さる。

「頼む、言ってしまうなら色々を説明してくれ」

白目になりながら懇願する翔にわざとっぽく「そうでした」と言いながら黒姫が説明をする。

「実家戻ってたけど勘当されたと…」

「ガチのお嬢様だったのか」

説明を終えたタイミングで西園寺とミナが一緒にやってくる。黒姫に注目が向かう。

「黒姫じゃない、彼氏君の心配かしら?」

「お久しぶりです、彼氏君?」

顔を真っ赤にする黒姫ともう説明するのめんどくさいと頭を抱える翔。

そこに話の流れをぶったぎり八坂が包帯や絆創膏をたくさん付けてやってくる。

「浜松、お前の取り分だ」

大きな魔石を投げ渡してくる。

「翔っち、取り分ってなんだよ」

「眼鏡と太っちょの分もあるぞ」

河内は渡された石に見覚えがあった。

「牛鬼倒した時に落ちたやつか?」

「あぁ、忘れるなよな…それなら十万くらいするんじゃねぇか?」

事情を知らない河内達が固まる。

「え?何が十万?」

「賞金、知らずに戦ってたのか?」

八坂が呆れながらも魔物討伐で金稼ぎの話をする。それを聞いて現金になると猪尾が大喜びする。


一行は役所前にやって来て精算用の機械に魔石を入れる。河内達から精算を行い想定より少なめな八万円払い出される。

「マジで金になるじゃん!うひょー」

折半した四万円を握り飛び跳ねる猪尾、河内はそそくさと財布にしまい翔に入れるように促す。

「はは、二千円男からの脱却だな」

呟きながら払い出されたお札を数える。十二万円、一瞬ふらつくも頭を振って再度数え間違いがないことを確認する。

八坂が今いれた石について捕捉する。

「それは体育館壊したやつのだからな…」

翔は黙って頷きあの時一緒に居た面々に配る。その裏で八坂が小石と一緒に一際デカいのを入れる。

「っち…小物じゃやっぱり金にならねえか」

翔に十万円手渡し八坂が呟く。

「いいのかこんなに!」

「馬鹿か?山分けって言ったろ、命の割に合わない敵だったな」

己の弱さを嘆きながらも一人帰ろうとする八坂を呼び止めて翔が全員で飯行こうとお金を指差す。

「まだ夕方にもなってないだろ?飯は次の機会にさせてもらうぜ」

背中越しに手を振る八坂を見送って解散しようとする翔だったが猪尾がチームの話をする。

「確か夜間の実家のデカい企業が徒党組んでるんだろ?オレらもやらね?」

河内が猪尾の頭を叩く。

「企業に勝てるかよ、仕事には出来ないって」

結局話は流れその日は解散となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ