表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
守るべきモノ
151/153

新しい明日へ1

何時もの目覚め、欠伸をしながら体を起こして傍らの携帯を手に取り見る。

「八月…さんじゅう…へぁ!?」

少なくとも二年生の時間軸ではない事、そして夏休みが終わること、そしてそして再編前の時間軸は宿題がまだ残っていることを思い出し飛び上がる。

(いや!まて!まだだ、世界観が違う可能性がある!)

ドタバタと階下に降りてリビングを確認し物置を開く。

段ボールの山、顔を青ざめながらテレビに向かう。

(黒姫!お前なにを望んだんだ!?)

ニュースを確認するも地球の見慣れたニュースに首を傾げる。

「翔君?騒がしくしてどうしたのですか?」

「黒姫!?…いや説明してもらおうか」

テーブルを挟んで黒姫が説明を始める。

「大丈夫ですよ、皆居ますよ、後で父の所に行きましょう」

「まて、夏休みが終わってしまう!宿題が!」

「…今の内に挨拶しといた方がいいですよ?」

黒姫がパンを差し出してニコニコする。

「どういう…ことだ?」

何か嫌な予感を察して翔が恐る恐る尋ねる。

「私が願った世界、ちゃんと見て欲しいだけです」

黒姫が携帯を操作して暫く経つと呼び鈴が鳴り黒鴉が何時ものようにやってくる。

「人をタクシー替わりに呼ぶの止めてくんない?」

「文句言いながらも来てくれるんだな」

「うっさい!」


神藤ビル、黒姫に連れられてとある会議室に入る。

神の面々が座っていた、その中でも一際目を引いたのが自分達が殺したはずの神螺、神斎、神威がいるのだった。

「これは、一体どういう、あー…」

見間違いかと思い目頭を押さえてからもう一度目を見開き確認する。

「見間違いじゃないな…全員いやがる」

「うん、だって私達が体験したあの世界から繋げてますから」

竜司が腕を組んで大笑いする。

「そういうことだ、お前達が神殺ししなくて済んだ世界さ、浜松君に託してみて正解だったな!がはは」

「…親父さん記憶両方あるのか?」

「半々だね、存在しなくなった時間軸の記憶は次第に消えるだろうな…」

黙って成り行きを見ている神々、神楽が口を開く。

「まあまあ、大体は同じ道筋を辿った訳ですし気にしなくていいわ、今は自由の身を楽しみましょう」

甦り組は不服そうだった。

「僕は納得してないぞ!皆仲良くとかさぁ!」

「俺もだ、力比べに負けた程度で…」

竜司が呆れながら尋ねる。

「わたしの娘の温情で生き返らせてその態度か?」

神威は両手を挙げる。

「我はもうやらん、世界残された二人とは違うからな…でも神楽ぁ、歯車引き抜いた事は許してないからな?」

「大丈夫、いずれ消える記憶よ」

ピリピリした空気になるが携帯が鳴り響き眼鏡をした神華が申し訳無さそうに確認して謝る。

「あー、ごめんなさい黒鴉様から…」

「マナーモードにしなさい」

竜司に注意されてしゅんとする。

暫くの沈黙の後、神鳴が面倒臭そうに竜司に尋ねる。

「どうせガチ戦争しなければ好きにやっていいんでしょ?」

「勿論、皆が生かされたのはその為だろう、異世界の友も居るだろう?」

「じゃあ今まで通りね、翔またヨロシク」

神鳴の言葉に翔に視線が集まる。

「…俺は解放されないんですか?」

「当たり前でしょ?頑張れ下僕」

いい笑顔の神鳴に翔は肩を落とし色々な笑顔を向けられる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ