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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
守るべきモノ
150/153

神の下僕は世界を救いたい14

自身の力を理解し出し惜しみ無く突撃していく翔を神斎が見つけ進軍を止める。

「アイツ居なくなったんじゃ?てか人辞めちゃってるし…ちょっと様子見するか」

バリケードも切り裂き警備隊の武装も切り裂き止まらない翔は人気が無くなったカフェテリアで珈琲メーカーを操作し余裕そうなアルバートを遂に見つける。

「…全く目障りだよ、全部滅茶苦茶さ」

「アルバートォ!」

「おかしいな、君は人間だったはずだろK?」

テーブルに座り珈琲を啜りながら脚を組む。

「僕はね神になって理解したんだよ、人は愚かで分を弁えないカスだと、だから神になった今、僕が全てを管理してあげようって」

警備隊が突入してくるがアルバートは面倒臭そうに手を向けて払うような動作をして爆散させる。

「もう全知全能の神気取りか!まだ分からないのか!神も人も心と感情があるんだ」

アルバートはため息をついて立ち上がる。

「心?感情?圧倒的な力の前には無意味だと知れ!」

翔の周囲の床が窪みミシミシと音を立てる。

「はぁ、ほんとムカつくよK…どこまでも僕の邪魔をする」

アルバートは哀れみの目を翔から向けられて叫ぶ。

「僕が神が管理する世界!何が悪いと言うのだ!」

「人だったアンタと言ってる事逆じゃないか…俺もアンタも死んだ人間だ、ここに居ちゃいけないんだよ」

ギリギリとアルバートの歯軋りの音がして神の力を振り回す。

ゆっくりと翔がアルバートに近付いていく。

「神となった僕が!こんな!」

「アンタの好きにやらせる訳にはいかない!」

「神の為か!?人の為か!?」

アルバートは銃を抜き翔に向ける。

翔は答える事無くアルバートを切り刻む。

「互いの未来の為…この世界の尻拭いの為…」

翔は残心しアルバートの死亡を確認して一息入れる。

「後は俺が死ねば…」

「その必要はない」

アーキタイプが翔の自刃を止める。

「キミにお願いがあるんだ…わたし達の神とこの世界を切り離す、この世界を死んだことにしキミにこちら側をお願いしたい」

「な!?」

上位世界消失の別の可能性を知り目を丸くする。

「どうか道具としての神としての役目を終わらせてくれ」

「…わかった、だが少しだけ…待って欲しい」

翔はアーキタイプの返事を待たずに神楽達の所に戻る。


翔が神楽達の所に戻ると神姫が心の壊れた神華を力で癒していた。

「神華…カスパー…」

傍らにカスパーの遺体があり神楽が説明する。

「カスパー博士が殺されて壊れてしまったわ…可愛そうに…」

アーキタイプが着いてきていて悲惨な様子を見て心を痛める。

「…なんと、彼女には時間が必要だ、わたしの世界で匿おう」

「父よ、何しに…」

神楽が計画するとアーキタイプは翔に話した事を説明する。

「翔さん一人に…?その…ワタシも残ります」

アーキタイプがダメだと言う前に神姫は指輪を外し神楽に渡す。

「神の力なんていりません…」

神楽がいいことを思い付いたと自分の世界から翔と黒姫を呼び戻す。

状況の把握をする前に二人から白衣とIDカードを剥ぎ取る。

「ちょっと…何事…」

翔と神になった翔の目が合う。

説明が面倒臭いと判断した神の方が名乗る。

「アキトだ!」

「マジか!ってんな訳無いだろ!どうして…」

白衣とカードを首から下げる神の方と神姫、アーキタイプがざっくりと世界の切り離しの説明を受け大まかに理解する。

神楽は神姫から渡された指輪を黒姫に渡す。

「えっとこれは…神姫の?」

神の方がハッとしてネックレスを外して黒姫に返す。

「そうか、この二つの為に…俺は…」

「あ…あのこれは…」

黒姫が自分の渡したものが二つになっていて困惑する。

「忘れろ、俺は亜紀人(あきと)、既に死んだ人だ…鍵は揃った、そして救われた」

翔と黒姫は顔を見合せ役目の終わりを知る。

「あ、でも俺らの知る世界と違う歴史になっちゃうんじゃ…」

翔が疑問を口にするとアキトを名乗る方が呆れながら一蹴する。

「知るか!さっさと帰れ!」

翔達は別れも満足に言えず光に包まれていく。

「ちょっ!もう!?」

「行け!新しい世界へ!」

黒姫は翔の手を取りまだ見ぬ未来へ帰還していく。

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