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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
世界再編
133/153

黒幕とロボと卑怯者3

リビングに帰還して目を覚ました翔は疲れきった面々を見て頭を抱える。

「皆精神的にボロボロじゃないか…」

「どうやら向こうで死ぬと相当ダメージ負うみたいね…いやホント生きてて良かったわ」

黒鴉がホッとしたのも束の間、部外者の参加者もやられているのを思い出して冷や汗を流す。

「…他の皆は車の運転とかそういうことしてないわよね?」

「いや、そういうレベル超えてて公衆の面前だったら救急車不可避だぞ…」

翔は部屋を見渡して黒姫が見当たらないことに気付く。

「どうして黒姫がいないんだ?」

竜司がヨロヨロと体を起こして説明する。

「ゲームの勝者として再編の設定中だ…」

神鳴もヘロヘロになりながら文句を言う。

「まだ…勝負…終わってない…」

「君の負けだよプロトタイプ、蘇りは禁止だ」

黒鴉は自分を指差し尋ねる。

「私や八坂はどうなるのよ?」

「黒鴉…お前は一度降参しているだろう?八坂君は浜松君の傘下になってただろう?」

「眼鏡達に降参したのはアウトだったかー」

姑息な手を考えていた黒鴉は残念そうに頭を抱える。

「なってないわよ!」

神鳴が力を振り絞って叫ぶも「そうだったか」で流される。

「まぁ協力してたしそうとも言えるわよね」

黒鴉が面倒ごとを避けるためにフォローすると神鳴が悔しそうに泣き出す。

「あーもう!泣かないでよねー」

黒鴉が仕方なさそうに神鳴を慰める。

ずっと黒姫の事を心配して考えていた翔が竜司に尋ねる。

「世界を再編すると皆どうなるんだ?」

「あるべき形に戻る、何を不安に思っているのだ?」

翔の考えを見透かしたように竜司が質問し返す。

「黒姫は…本当にアイツの望んだ世界を作るのか心配で…」

その言葉に竜司が笑って答える。

「あの娘ならやりかねないな…皆の望みを叶えようとするかもな」

翔は深刻そうな表情をして竜司に頼み込む。

「黒姫に合わせてくれ」

「ダメだ、あの娘を信じるんだ」

信じろと言われ翔は何も言葉が出なくなり重みに耐えられなくなり一人リビングを離れる。

「お父様、浜松は黒姫の事を思って願ったのよ?」

「一つの意志で作り替えらなければ再編はならない…異分子は入れてはならないのだ」

翔の不安を知り肉親である二人も心配になるのだった。


世界再編の重荷を双肩に担うことになった黒姫は真っ白な世界で数多の声に誘われ安っぽい椅子に座らされる。

「世界創生…大いなる実験…新たなる秩序…」

意味不明な言葉の羅列に黒姫は困惑する。

「これは…?」

すると突然隣に神姫が現れ黒姫に説明をする。

「今は亡き上位世界の記憶、忌々しい…」

「実体化してるの?ここは…精神世界?」

「ワタシ達の勝利…そう竜が認めたのね…さぁ理想を…」

神姫が前に達手を差し伸べる。

「卑怯者って言わないでね…?」

手を取り意を察した神姫が不満そうに答える。

「それは…彼に言うべき言葉よ」

「そう…だね…」

次第に世界は光に包まれてゆっくりとその形を新たなモノへと変えていくのだった…

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