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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
世界再編
129/153

死闘2

見晴らしのよい山頂付近にて森の火事が治まるのを待つ金森達、その背後を突くように崖沿いから裏取りを行う神鳴達、二組の二度目の交戦が間近に迫る中、水欲しさに集中を切らしたロゼットがそわそわと森の方を眺めていた。

「あの子達は今頃何処だろう…森は燃えているし…」

金森が逃げ先を思案していると葉山が島中央の町を指差し気楽に言う。

「町の方に逃げたんじゃないでしょうか?」

「ソーダトイイデスネー」

ミハエルは拳銃の手入れをしながら適当に答える。

(今なら行けるんとちゃうか?)

(狐、静かに行くぞ)

(あいあいさー)

油断して背後の確認を怠っているのを確認した神鳴達は一気に作戦通り奇襲する。

葉山がたまたま振り返り動きの止まった金森とミハエルを見て声を出してロゼットも慌てて立ち上がる。

「皆!後ろ!」

「遅いでー!もろたわ!」

葉山は武器を構える前に八坂に接近戦に持ち込まれ対応を強いられ玉藻前は一番厄介な金森を切り付け倒す。

「なんで背後から!?この!」

ロゼットが鞭を振り回し玉藻前の刀を弾き山頂の外へ吹き飛ばす。

「刀何か無くっても技があんねん!」

狐火を放つも華麗な鞭裁きでかき消される。

「子狐ちゃん、お遊びはそこまでよ?」

「ふっふっふ、なら大技やで…」

玉藻前は威嚇するように大振りに手を動かしロゼットの警戒を誘いながらミハエルに狐火をぶつける。

「ごめんもう時間切れ…」

物陰に潜む神鳴の能力が限界を迎え時が動き金森は無言で倒れ、ミハエルが燃えあがる服に驚き声をあげる。

「What!?get a burn!」(訳:うわ!あっちぃ!)

持っていた火が付いた銃が暴発し弾丸が四方に飛び玉藻前とロゼットを襲う。

「ひゃ?!」

天罰が下るように凶弾に倒れる玉藻前と巻き込まれ事故でロゼットも倒れる。

「タマのお馬鹿!何やってんのよ!」

悲鳴を上げてのたうち回りそのままミハエルが神鳴に突っ込んでくる。

「ちょっ!ちょっと水は向こうよ!こっち来んな!あー!」

ミハエルにぶつかる形で神鳴は二人で崖下に落ちていく。

取っ組み合いしていた葉山と八坂が惨状を見て戦いの虚しさに苛まれる。

「子供に火遊び教えちゃダメでしょ」

「おっしゃる通りで…だが!」

しかし戦いは終わっていないと八坂が不意に葉山を地面に叩き付け首に拳を打ち込み倒す。

「すまない、倒させてもらう」

周囲に生存者はおらずリタイアした面々は消えていく。

「残ったのは俺一人か…浜松!どこにいる」


町で何か無いかと物色していた翔が二度目のくしゃみをする。

「狙われてるだけあって噂されてるのかな…あ、これ食えるかな?」

果物の缶詰のようなものを手に取りラベルを眺める。

「水の方が大切ですよ、そもそも開けれますかそれ?」

「蓋を切ればいけるでしょ」

勝手に長期戦になると思っている翔だったが半数以上が脱落してもうゲーム終盤な事を彼らは知らない。

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