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神の下僕は世界を守りたい  作者: D沖信
世界再編
127/153

開戦4

森を燃やしてしまった神鳴チームは背後で燃え盛る森を見下ろし玉藻前の顔がひきつる。

「現実やのうて良かったわー」

「もしかしたらライバルのどこかがやられてるかも知れないわよ?」

神鳴のフォローを受けて少しやる気を戻す。

「せやな、戦わずして勝つのもええか」

のそのそと山を登りながら全体を見渡す。

「作り物の世界の割にはまぁまぁな景色だな」

八坂が島のような小さな世界を称賛する。

「…ねぇ今なんか音が」

神鳴が森の奥の古城を眺めて言う。

よく見えなかったが丁度その頃黒鴉達の戦闘が始まっていた。

そんな事も知らずに神鳴達は頂上付近で金森達と遭遇し急遽臨戦態勢に入る。

「うお!別チーム!敵襲ー」

八坂の声でお互いに緊張が走り戦闘が始まる。

ミハエルと葉山が銃と弓を構える。

玉藻前と八坂が二手に別れ物陰から神鳴がミハエル達に手を向け時間操作で動きを遅くする。

「今よ!」

神鳴の声に八坂と玉藻前が反応して動きが遅くなった二人を攻撃する。

時間操作された二人が自分達の状態に気付いたのは八坂達が目の前に現れてからだった。

「What!」

驚く二人を護るように八坂達の攻撃を阻む透明の壁が現れる。

「二人ともしっかりしてください!動きが止まってましたよ!」

「っち!防がれた!」

金森のサポートに九死に一生を得て不利を悟った八坂が玉藻前を担ぎ上げ撤退する。

「奇襲失敗!逃げるぞ」

八坂の声に反応して金森が追おうとするがロゼットに止められる。

「敵の技が見えない以上深追いは厳禁よ」

「わかった、引き続き警戒しよう」

慎重に動く事にした金森達とは違い撤退した八坂達は物陰に隠れて作戦を練り直す。

「弓と鉄砲か…下山を後ろから射たれるし動けないな…」

額の冷や汗を拭う八坂に障壁に困惑する玉藻前。

「さっきの壁はなんやったん?」

「魔法かしら…どちらにしても術者を倒すのが先ね」

八坂がグローブを付け直してため息をつく。

「奇襲はもう出来ないぞ…どうする?」

「カナリン時間操作は後どれくらいできそうなん?」

首を捻って考える。

「この世界来て少し使えるみたいだし…後二、三回?時間置けばもっとかも…ただ遠距離二人いるしターゲットが分からないと…」

「決め打ちするか…?」

八坂の言葉に玉藻前が頷く。

「男性二人で行こか、分かりやすいやろ?」

「弓攻撃のカバーお願いね」

三人で頷き行動に移る。

周囲を警戒していた金森達は燃える森を見てすぐに川に向かえないことを悟る。

「マジぃ?喉乾いたんだけど」

ロゼットがガックリと肩を落として鞭で無意味に地面を叩く。

「一体なんで燃えているんだ?」

「オゥ、キット先程ノフォックスガ燃ヤシタンジャナイデスカー?」

ミハエルがゆっくりと八坂達が逃げた方向を確認しながら金森の疑問に答える。

「取り敢えず落ち着くまで休憩しましょう、ここなら見晴らしも良いはずですし」

葉山の提案に全員が賛成して金森達は下手に動かないようにする事にした。

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