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作者: no name

あなたの仲間はどのような人がいますか。

私は割とコミュ力ある方だと自負してますが、気持ち悪いと思った友達はすぐに縁を切る方向に舵を切ります。人間関係が簡単に整理できてオススメです。

仕事。自分が誇れる唯一のものだと思っていた。

それが2日前、急にクビを言い渡された。意味がわからない。自分の期限に間に合うわけがない案件を大量に押し付けて来たのはお前らじゃないか。最後の退勤準備を済ませ、僕にクビを言い渡した上司の元へ向かう。

「今までお世話になりました。」

「お、お疲れ。急にクビになったの残念だねー。でも期限内に間に合わないんだから仕方ないよね。」

何を言ってるんだ、こいつは。呆れて振り返ると、同僚たちがこちらを見てニヤニヤしながら小声で話をしている。手を差し伸べてくれなかった元仲間達は今の僕には中身の無い無価値な棒人間に見える。

少し前まで尽くした会社には、もう愛着すら無い。.会社より、長年連れ添ったカバンやスーツに感謝しながら最後のタイムカードを切る。

駅で最後の退勤ラッシュに向けて列に並ぶ。ここに並んでいる人達は職場ではどのように働いているのだろう。きっと「大変だ、忙しい」と言いながら働いているのだろう。反吐がでる。僕は仕事を押し付けられても耐えて来た。ただ働くだけの人間が「大変」「忙しい」なんて言葉を使うな。僕はどんな言葉を使えば良いと言うんだ。まあ良い。そんなことを考えるのも今日で終わってしまうんだから。

頭の中が不満でいっぱいになった時、僕の横に1人の女子高生が並んだ。いや、列の無いところに立っているのだから並ぶなんて言葉は当てはまらない。きっと電車に乗る時に割り込んでくるに違いない。若い子は常識すら守れないのだろうか。最後の仕事の日くらい綺麗な気持ちで帰りたかったのだが、別に良い。若い子に注意しようと声をかけて騒がれても困る。割り込みくらいで文句を言う大人は恥ずかしい。

電車が来ることを知らせる音楽が鳴る。この電車に乗れば仕事から解放されて嫌なことをキッパリ忘れられる気がする。少し興奮して来た。電車が近づいてくる。大きな音を立てて駅に入ってくる。おもむろに視線を隣にずらす。走り始めている。電車が駅に入って来た時、跳んだ。僕が注意すればこんな事にはならなかったのだろうか。いや待てよ。もっと気持ちよく嫌なことを忘れる方法があるじゃないか。興奮は最高潮。次の世界はどんな世界だろう。僕は職場にはいなかった仲間を見つけた気がして、追いかけて飛んだ。

ーーー朝のニュース番組にて

「17歳少女と32歳男性が電車の来る線路に同時に飛び込みました。なお、2人の関係性は不明で…」

仲間って友達や親しい人にしか使えない言葉なのでしょうか。

あくまで個人の考えで辞書になんて書いてあるか興味ないんですが、同じ目的や同じ意識を持っている人は仲間といっても良い気がします。たとえそれが「死」と言う目的だったとしても。

「死」でさえ仲間がいるのだからこの世に仲間がいない人なんていないと思うんです。

この文はそう言う意味でも捉えていただけると良いのかなと。

このサイトに文章を出している方々と比べて、短い文章で書き方も下手くそだと思いますが、それも味だと思って世界観だけ味わってもらえたら嬉しいです。

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