3話~昼休み~
更新遅れて本っ当に申し訳ありません!!!
お弁当を食べて読み終わった本を閉じて屋上へ続く扉の小さな窓から空を見ていた。なんとなくゆっくり雲が流れててポカポカとした日差しが眠気を誘う。
(一君まだかなぁ…)
ウトウトと船を漕ぎながら恋人が来るのを待っていた。
「……おっ、おはよぉ真白」
「え?あっ、僕寝ちゃって…」
気付けば一君の膝の上で寝ていた。
(ひ…膝枕だ)
気付いたら顔が内側から一気に熱くなり恥ずかしくなって顔を上げた。
ゴッ…
「っ…真白寝起きから元気だな」
「ご…ごめんね一君」
オロオロと慌てる僕を見て一くんは可笑しげに笑った。それを見た僕まで笑えてきた。
「金曜、俺が迎えに行ってい?」
「え?」
急に話が変わるから上手く返事ができなかった。
「どうしたの?いきなり」
「いや、その…チビ達にも会いたいし」
チビ達—とは孤児院の子供たちのことだ。僕とこういう関係になってから 一君はちょくちょく孤児院に顔を出しては古くなった絵本や服や大袋で安売りされていたお菓子などを持ってきてくれる。子供たちも最初は部外者のお兄さんって感じで怖がっていたけど今では来るのを今か今かと待ちわびている。
「そうだね。きっと喜ぶよ」
最初は皆が一君を受け入れてくれたことが嬉しかったけど、今はなんか…。
「あっ、チビ達にヤキモチ妬くなよ?可愛けど」
「やっ…妬かない…よ」
「嘘つけ〜まっ、妬いてる真白が可愛いのは本当だから(その後いつもより少しだけ甘えん坊になるのがまた可愛いんだよなぁ)」
一君はたまにエスパーなんじゃないかと思うほど僕の心の中を当ててくる。…僕がわかりやすいのかな?
こうして他愛のない話をしている間に昼休みは終わり僕達は、何事も無かったかのように教室へ帰り、僕は自分の席へ、一君は友達の元へと帰った。