#92 おっさん(ア)たち、ぬりゅぬりゅリターン。
/* 前回のあらすじ */
おっさん(ア)、スライムぬりゅぬりゅトラップで眼福堪能。
おっさん(ア)、服を溶かすスライムは根絶やしにされたはずと聞く。
おっさん(ア)、服を溶かすスライム生成に夢を馳せる。
/* あらすじここまで */
3Fまで辿り着きキリもよいので体のぬりゅぬりゅを落としたら今日の踏破を終了するアーリアとアルト、おっさん(ア)と言えばえびちりちりの刑に処されて一番美味しいシーンを見逃す(はじだんの中なので、多少手加減)
重い足を引きずりつつ、街へと戻るおっさん(ア)一行だった。
冒険者ギルドでアーリアとエルミーヌの掛け合いを横目に恒常依頼物の提出を済ませおちんぎんをゲットするおっさん(ア)、ついでにはじだんで出来る依頼も受けておく。
おちんぎんは大事、どうせならおちんぎんいっぱい、夢いっぱいを合言葉に更におちんぎんを稼ぐことも考えるおっさん(ア)たちであった。
汚れたものや使えなくなったものの補充を済ませて宿に戻ったおっさん(ア)たちだが晩御飯(付届けの効果でより豪華!)を食べている最中に、嫌な話が聞こえてきた。
「おい、聞いたかよ」
「あ~? 双月の狩人がこの宿に泊まってるってことかぁ?」
(「しっ、声が大きい!! それは隣にいるだろ」)
そう言われてビクッと蠢いたのちゆっくりと確認する隣の冒険者、無表情で食事を続けるアーリア。
(「やべえ、気付かなかった。 聞かれたよな? 機嫌悪くしたかな???」)
「知らねえよこのマヌケ。 いや、それはそれで問題っちゃ問題なんだが別の事だ」
ひそひそ話にしたつもりだが、周りもうるさく酔っており結局普通の声以上になる冒険者たち、酔っているときに外でする会話はいつも以上に気を付けねばならない。
「担い手の奴だよ、担い手」
「アイツがどうやら街に居るらしく、まーた色々とやらかしているらしいぞ」
「お忍びで、って話だがあの脳筋はそこんところ理解できんのかね? 色んな女に手を出しちゃ問題を起こしまくってるらしいぞ」
「マジか、あのサカリ野郎また来やがったのか。 今年はいつもより早いな」
「ああ、なんか聞くところによると特別公演が入ったとかで予定が変わったらしい。 当分居るみたいだぞ、あのサカリ野郎」
「担い手じゃなければとっちめてやるんだが……屑でも担い手だからな、あのサカリ野郎」
「全くだ。 国で保護されてなかったら埋めてやるんだが、あのサカリ野郎」
以下延々とサカリ野郎こと担い手の愚痴を言い始める冒険者、アルトに聞かせるには忍びない話とかも始めた(やらかしていた)ので、ひとまずアーリアたちの部屋へと移動することにした。
なお、おっさん(ア)自分の事ではないにしろ担い手の屑だ担い手の莫迦だ隣で聞かされるたびにビクッビクッと反応しており、微妙に目立った上に何となくしょんぼりしていたりします。




