#08 おっさん、エルに質問する2。
/* 前回のあらすじ */
おっさん丸め込まれる
おっさん不満を華麗にスルー
おっさん適性について聞く
/* あらすじここまで */
開いたウィンドウに新たなメッセージが届いた旨が赤字で書かれている。
今度は遅滞無くメッセージを開くおっさん。
ふわもちすべさらな手触りのウィンドウを愛でることと引き換えに、えびちりの刑に処されるのはもうコリゴリである。
ただ、あの極上の手触りは忘れがたく、後でこっそり嗜もうと心に決めたおっさんである。
【適性についての条件まとめ】
【条件:ある程度の教養があり、音楽に触れる事の多い人物】
【条件:民族性として大人しいため、日本人が好ましい】
【条件:歴史に影響を及ぼす心配が無い】
【条件:死にたてほやほや直送便】
【条件:ぼっちざまぁ m9(^Д^)】
[先に言っておきますが、それまとめたのは神様(屑野郎)ですからね]
うん、エルから感じる神様への不満(悪意)の一端が解った気がする。
「くっそ、どうせ俺はぼっちだよ!」
「彼女なんて居ないさ!」
「ヒトカラが趣味で悪いかこんちくしょー!」
エルが可哀想なモノを見るような目でおっさんを見ている。
ひとしきりおっさんが愚痴った所で、エルが諭す様にフォローを入れてくる。
[あれ(屑野郎)のやる事に一々反応すると、貧乏くじを引くだけですよ?]
[今回の召喚ですが、私としては担い手様、伊紗歌様が来られてとても喜んでおります]
[前の担い手様は女性でしたので、私の好みとは若干違ったのです]
[その点、伊紗歌様の声質は私の好みにジャストフィット! 魂の!! 震える様な!!! バリトンが!!! もう!!!!!!!!]
おっさんが若干引いた事に気が付いたエルは、[こほん]と一息つき
[失礼しました、何せ約1000年振りのまともな担い手様ですので、魂の叫びが抑え切れませんでした]
と語るのであった。




