#53 おっさん (ア)、ちりちりから出そうになる。
/* 前回のあらすじ */
おっさん (ア)、やらかした事を誤魔化す。
おっさん (ア)、エルのさめない怒りを知る。
おっさん (ア)よ、自業自得と知れ。
/* あらすじここまで */
誰かの手により無残にもぶっ壊されたアルト (ア)のおうちから回収を済ませた一行、町の中へ今はアルト (ア)を連れて行けないため、おっさん (ア)とエルだけ首輪とお札を手に入れるため一度町へと戻る。
町入口の兵士(目線はちりちり)に挨拶しつつ、道具屋へ向かったおっさん (ア)、店員なおば……おねえさんの好感度が++なので、掘り出し物を紹介して貰うことに成功する。
なんでも、最近他の冒険者が持ち込んだ物らしく、何やら魔力が良く篭められそうな宝石が付いたチョーカーとの事らしいが、使い様が無いので処分に困っていたとの事。
買おうとしていた茶札とセットで10万イェンで譲ってくれるらしいので即決する、なお、チョーカーとの事だったが見た目はどう見ても首輪です、ありがとうございました。
チョーカーを手に、いそいそと誰かの手により無残にもぶっ壊されたアルト (ア)のおうちへと戻るおっさん (ア)
その後姿を遠くから見つめていた人影に気付く様なおっさん (ア)では、勿論ない。
[それでは担い手様]
[余り気乗りはしませんが、それでも吸魔札程度は作成できるでしょうから『WILL』をお願いします]
「それって、主人公がぐーたらな昼行灯の?」
[旧い中国の仙人たちとバトって封じる例のアレです]
前の担い手様が色々曲を持ち込んだのだろうが、中々旨い酒を呑みつつ徹カラ出来そうなチョイスばっかりである。
然しエルは何故アニメの中身まで……?と思考を巡らすおっさん (ア)、ひょっとしたら元の世界のアニメやら何やらを見る手段があるのでh
[担い手様、そろそろ宜しいですか?]
とのエルのせっつきに負けて思考を中断させられる。
『~~~~~~~~~~~~~~♪~~~~~~~~~~~~~~♪』
毎回カラオケで歌う位好きな曲なのでノリッノリで歌うおっさん (ア)、余りやる気が感じられずのんびり作業するエル、おっさん (ア)の、と言うか歌自体を初めて聞いて感動しているアルト (ア)
三者三様で楽しんだリサイタルは、おっさん (ア)のちりちりから魂魄が飛び出て封神しそうになるまで続いたのでした。




