#36 おっさん、風になる!
/* 前回のあらすじ */
おっさんスルー出来ずつっこむ
おっさん自らの中二病にびびる
おっさんおねえさんの好感度が足りない!
/* あらすじここまで */
道具屋のおば……おねえさんとの影のバトルに敗北しつつおちんぎん稼ぎに勤しむフリをするおっさん。
町の外に出て、人の来なさそうな森林破壊跡 (サバト会場)へと向かう。
[折角いい服を買いましたが、加護がなっていません]
[なので、さっき買った茶のお札にまた術式を篭めましょう!]
と、何やら恐ろしいルビを空目した気がするおっさん。
恐らくSAN値がGEKIGENすると思われるので、ここには触れられなかったのは仕方が無いだろう。
[攻撃さえ当たらなければ、紙でも生き延びられます]
[ですので、『風になりたい』をお願いします、担い手様]
[例に拠って術式の最適化と圧縮の為少々時間がかかります]
[ですので担い手様。 頑張って歌ってくださいね?]
あれ、そう言う歌だっけ?と思いつつ歌うおっさん。
何やら酷いルビを見た気もする。
『~~~~~~~~~♪~~~~~~~~~♪』
うまれた事を幸せに感じてそうな笑顔を周囲に撒き散らしつつ、ノリッノリで作業を続けるエル。
もうエルが何も云わなくても統率された動きで、間違って迂闊にも近付いて来た外敵の排除・捕獲・収納作業を行う精霊さんたち(非番)
天国でも楽園でもなく森林破壊跡(サバト会場)にて風になりそうなおっさん(歌唱中)
一つ目の太陽が完全に傾く頃までUTAGEは続いたのであった。
おっさんが完全に風になりそうになる直前にて、エルの作業が終わる。
因みに、運の悪い獲物の収穫もそこそこ手に入った。
[ふう (キラキラと風に舞い散る汗のエモーション)]
[作業が終わりました、担い手様]
[こちら(一番良い物)を服にお付け下さい]
スルー、スルーだ!と持っていない無表情スキルに願掛けをしつつ受け取り、服に付けるおっさん。
熱など無いはずなのに、何やら生暖かい様な強力な何かをお札(一番良い物)から感じてしまい、SAN値チェックしてしまうのだった。




