#34 おっさん、服を手に入れる!
/* 前回のあらすじ */
おっさん森の魔獣の噂を聞く
おっさんバルクさんとコネコネ
おっさん女将さんともコネコネ
/* あらすじここまで */
部屋に戻ったおっさん、エルと今後の事を話し合うことに。
[依頼物の提出に関しては、すこ~しやりすぎましたね担い手様]
と、若干非難の目をおっさんに向けてくるエルだが、止めなかった時点でエルも同罪である。
[他にも依頼物の収穫ストックがありますので、おまんまのために働きに出なくても良いのですが、それでは、入町履歴を調べられた時にバレてしまいますので、買い物を済ませたら、またおまんま稼ぎに行きましょう!]
と、語尾らへんで鼻息の荒くなってくるエル。
トラウマは、早々抜けないからトラウマなのだろう。
「でも、買い物って何か必要かな?」
[全然足りません!]
[何かあれば、私がどうにかしますがその前にどうにかならない様に装備を買いに行きましょう!]
[出来れば、各種ポーションとかも揃えたいですね]
と、出来の悪い子をあやす様におっさんに告げるエル。
おっさんちょっとしょぼんとなる。
[取り敢えずは、残金で買える物を買いに行きましょう!]
とのエルの言葉で、装備屋へと向かうのだった。
装備屋に着いたおっさん、RPG!RPG!うっひょー♪とはしゃぎエルから覚めた眼差しを戴く (GOHOBI)
店内に入ると、武器防具が種類別に分かれておいてあり、値札で値段が簡単に解る様になっている。
おっさんが重武装しても動けなくなるだけなのはお約束なので、大人しく軽装備を見ていくことにする。
「こんにちは、予算10万程で私が使える軽い防具が欲しいのですが」
と、正直に店主のおっちゃんに告げるおっさん。
ギロリ、と睨み付ける様な眼光の鋭い店主なおっちゃんに負けず笑顔を返す。
「それなら、こっちの服が丁度10万イェンだ (ソプラノボイス)」
「初心者向けとしちゃぁ、上等な品だぜ (ソプラノボイス)」
「もう数万出せば、精霊の加護付のもあるがどうするかい (ソプラノボイス)」
「いまなら、インナーも付けるぜ (ソプラノボイス)」
ク●ちゃんかよっ!と、突っ込まなかったおっさんの鋼メンタルには敬意を評しても良いと思う。
ピタッと張り付いたような作り笑顔で、10万イェンの服を買うおっさん。
もう一万イェン出して、替えのインナーや下着をせしめていたのは、社蓄の成せる業なのか。
「どうもありがとうございました、また宜しくお願い致します」
とのおっさんに対して
「おう! ありがとうよ、また頼むぜ! にーちゃん! (ソプラノボイス)」
と返す店主なおっちゃん (ク●ちゃん)のラストアタックに耐え切れず、店を出てから物陰で腹を抱えて笑ってしまったおっさんを責められる人間は居ないだろう。
因みに、エルはずっと噛み殺す様にそっぽ向いて笑っていました (見えないからってずるい)




