#16 おっさん、別れる。
/* 前回のあらすじ */
おっさんウサウサと互角
おっさんとヤク、またDOGEZA
おっさんお姫様だった
/* あらすじここまで */
そろそろ、回りの日もかげって来た頃、5m程度の壁が並んでいるのをおっさんは確認する。
[担い手様、あちらがアンダーウェスタンの町です]
[権力に絡まれると非常に面倒なので、ヒガシニホンの出身でチリメンヤのワカダンナ、勉強の為諸国漫遊をしていると言う事にして下さい]
[簡単な魔術が使えるので、冒険者登録もしたい、と言うことにしておきましょう]
と、設定をスラスラと考えるエル。
おっさん、なんでそんな面倒な事をするのかと尋ねる。
[ご他聞に漏れず、権力は大体腐っていますので]
[万が一、担い手様だとバレますと良くて軟禁され見世物に、悪いと矢面に立たされて戦争の道具にされるのが関の山です]
[ですので、身分を偽るのが正解なのです]
おっさん、まぁどこも似た様なもんだよな、ヒトの業は深いと納得する
[そうそう、ヤク]
[町にも着きましたし、私も居りますから万が一の護衛はもう結構ですよ]
[仕事に戻って大丈夫です]
と、ここに来て急にヤクを突き放すエル。
えっ?マジっすか??ここでもうお別れっすか???
自分もっと担い手様の歌聴きたいっす!!!!!と言うのを全身で表現するヤク。
しかし、エルのGOKKAN笑顔の前には、抗議も通じず諦めさせられ、すごすごと涙目になりながら帰らさせられたのだった
[それでは、担い手様。自分はこれで失礼させていただくっす]
[エル様の手が空いてようが無かろうが、是非ともヤクを喚んでいただけると幸いっす]
[その際はウィンドウを通して呼んで欲しいっす]
と、ヤクが言うとウィンドウさん(魅惑の肌触り)の実績が開放され、通信・召喚機能が実装される。
見た目はまんまL○NEで、リスト・通信画面がある。
通信機能から、通話・召喚を行えるようだ。
また、リストの最上部にエレクトラの名前があるのは、最早仕様といっても過言ではないだろう。
去り際にヤクが
([今度は2人(?)っきりのときに、歌を聞かせて欲しいっすよ、担い手様])
と、こっそり告げていったのをエルに聞かれなかったのは僥倖である。




