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猫と女の子part2

「零さん年齢は?身長高いですよね!いくつあるんですか?好きな食べ物はやっぱりシュークリーム?」

零「19、身長は176㎝、シュークリームも好き。」


なぜに俺はこんなに質問攻めされてるんだ?

ゆっくりと、河原で川見たり空見たり人間観察しながらシュークリーム食べてゆっくりするつもりだったはずだが。


零「ところであんたの名前は?」

「あ、名乗り遅れました!私は朝霧(あさぎり) 陽花(ようか)って言います!以後よろしく!ちなみに私も19歳だよ!」


元気よく自己紹介をして敬礼ポーズをしている。

陽花っていうのか、へー。


零「陽花はさ、今なにしてるの?」


陽花「私はゲジゲジとお散歩してたら、ゲジゲジがいきなりどこか行ってしまって、ゲジゲジを探してたらあなたのとこにゲジゲジがいたので、ゲジゲジみーつけた!ってしてました!」


そうか、この子は予想以上に馬鹿な子なのかもしれない。

いや、俺の質問の仕方が言葉足らずだったのだろうか。

てか、ゲジゲジってこんな連呼される事あるんだな。それも笑顔で。


零「そういうことじゃなくて、バ・・・陽花は学生?それとも働いたりしてるの?」


あやうく、素直に馬鹿って呼びそうになったのは良いことにしよう。


陽花「あ、そゆことか!」

晴れやかな笑顔で納得している。

あ、やっぱこいつ馬鹿だ。たぶんだけど馬鹿だ。


陽花「私ねいつもこの辺で、ゲジゲジと散歩してるんだ!」

零「お前は俺の質問をちゃんと聞いてたか?」

陽花「うん!楽しく聞いてる!」


なんかめんどくさくなってきた。


陽花「ねね!聞いて聞いて!ゲジゲジが人になつくなんて初めてなんだよ!零君が初めて!良かったね!」


気づけば俺の膝の上で、俺のシュークリームを食べ終えたゲジゲジが口周りをペロペロと舐めながら丸くなってくつろいでいる。


零「陽花、俺のシュークリームどうしてくれんの?」

陽花「大丈夫!コンビニ行ったらいくらでもあるから!」


びっくりするくらい、謝る気もない。

なんなら笑顔で押し切ろうとしてる雰囲気すら感じる。

なにはともあれ、気づけば日が落ち始めていた。


零「そろそろ俺帰るわ、お前どこ住んでの?」

陽花「ここだよ!」

零「どこだよ?!」

陽花「河原!」

零「へー、河原か気をつけてな」


これ以上かかわらないほうが良いだろう、帰ろう。

零「じゃあな」


ガシッ


陽花「女の子がこんなとこで住んでるって言ったら普通、心配するでしょ!それでも男か!?」


腕を思いっきり掴まれなぜか俺は怒られている。

意味が分からない。


零「まさか本当に河原に住んでる訳じゃないだろ?早く帰れ」

陽花「本当だよ!あそこに住んでるもん!」


陽花が指さす先に、背の高い草むらの中に少し開けた場所にダンボールで作られた小屋のような物が確かにあり、そこには旗があり「陽花ハウス」と書かれていた。


零「まじか。」

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