第六話 010
○同・アリーナ内の試合会場(13時頃)
アナウンス「それではこれより、準決勝を始めます!!」
――盛り上がる観客たち。
奥の2コートに男子、手前の2コートに女子4チームが並ぶ。
山梨学園大学附属高等学校×東湖大学附属甲府高等学校。
お花見女子高等学校×日本青空高等学校。
――お花見女子は先鋒から野宮、真中、大木、南、夏。
日本青空は列の最後に浅井が立っている。
× × ×
盛り上がる観客たち。
南姉「どうやらこっちは大将戦までもつれ込んだようやな?」
柏原「接戦だね」
と、対戦ボードを見ながら。
お花見女子×日本青空の対戦ボードには、
『先鋒 野宮 ○』
『次鋒 真中 ×』
『中堅 大木 ○』
『副将 南 ×』の文字。
――男子の準決勝も終わり、夏と浅井の大将戦のみが残る。
開始位置に立って輪受けの夏(赤)と浅井(青)。
南姉「決勝にはどっちが来ると思う? ゆかゴン?」
柏原「んー、やっぱり立花さんを応援したいかなー?」
南姉「あんた、ほんま立花はんに入れ込んどるなー?」
柏原「だってあんなに強いお兄さんと一緒だったんだよ!? 強くないわけ無いじゃん?」
「彼女はきっと何か持ってるって」
南姉М「ゆかゴンの目がキラキラしとる……」
「(夏を見て)ほんま、あんたがうらやましいわ……立花はん」
× × ×
記者A「お花見女子も良くここまで食らいついてきましたね?」
編集長「なんだろう。前は北川以外はそこまで強い印象がなかったのに……」
「しかもあのコーチ、どこかで……」
と、コートから離れたところに座っている恵介をスケッチをしながら。
――恵介の後ろに座って声援を送るお花見部員たち。
知恵、湖太郎、教頭先生もいる。
コートの安全域から少し離れたところに座り、声援を送るレギュラー4人。
アナウンス「それでは準決勝最終試合、お花見女子高等学校×日本青空高等学校の大将戦を始めます!!」
――盛り上がる観客たち。
自信たっぷりの夏と浅井。
主審「勝負、始め!!」




