第六話 007
コートに並んで立つお花見レギュラー5人。
競技用の赤帯と赤い防具着用。
反対側には日川西レギュラー5人。帯と防具は青色。
春香「みんな重装備だねー?」
と、コートから少し離れたところに座っている恵介や部員たち。
知恵、湖太郎、教頭先生もいる。
北川「うむ、試合では大会指定のメンホー、拳サポーター、シンガード、インステップガード、インナータイプの防具の着用が義務づけられているからな」
× × ×
開始位置で輪受けをする先鋒の南と対戦相手。
真中「落ち着いていこう南ちゃん!!」
南「うん!!」
主審「勝負、始め!!」
○小瀬波スポーツ公園への道路
1台の車が甲府市方面へ通り過ぎていく。
○小瀬波スポーツ公園・アリーナ内の試合会場
ズーンという効果音。
――汗だくの西川コーチの顔。
西川コーチ「(放心状態)……完敗だ」
と、四つん這いで。
お花見部員「やったね!! 5連勝で一回戦突破!!」
お花見女子高等学校×日川西高等学校と書かれたボード。
お花見女子レギュラー5人の名前の横に○。
――喜ぶお花見部員と悔しがる日川西部員。
恵介「今の試合、追い込まれた時に周りの指示を気にして、自分の力を発揮できていない選手もいました」
と、西川コーチの前で片膝をついて。
――ハッと顔を上げ、恵介を見る西川コーチ。
恵介「実際に試合で戦うのは、あなたでも周りの選手でもありません」
「練習で選手の実力がある程度ついたら、後は本人に任せるのも、一つの手かもしれませんね」
と、手を差し出して。
西川コーチ「立花コーチ……」
「(握手して)私も、また1から部員たちと勉強し直します」
恵介「頑張ってください」
と、西川コーチの手を両手で握って。
× × ×




