第五話 011
○内川荘からの富士山~同・はなれの大広間(午後)
内川荘から見える富士山。
――はなれの大広間、畳の上で練習をしているみんな。
空手着姿。メンホーと拳サポーター着用。
音葉と北川は座りながら見ている。
音葉「こうやってみんなを見てると、私も頑張らなきゃって思うんだ」
北川「え?」
音葉「病院の先生に言われたの。これからしっかりと歩けるようになれるかどうかは、君の勇気次第だ」
「変わりたいという気持ちがあれば、人はきっと変われるって」
北川「……そうだな」
――松葉杖に手を伸ばす北川。
北川「冬月さん、少し外に行ってくる」
と、立ち上がって。
音葉「え? どうかしたの?」
北川「スワンボートで左足ばかり使ったから、少し右足を動かそうと思って」
音葉「うん、いってらっしゃい」
× × ×
恵介「よーし、ここからはレギュラー五人にそれぞれアドバイスをする。他のみんなも参考になるからよーく見ておけ」
みんな「はい!!」
× × ×
大木「(息を切らして)はい……ありがとうございました!!」
と、メンホーを外し恵介にお辞儀。
恵介「俺が言ったアドバイスは決して難しいことではない。各自言われたことと素直に向き合うように」
レギュラー四人「はい!! コーチ」
恵介「最後、夏。攻撃してこい」
夏「へへっ、全力でいくぜ?」
と、メンホーを被って。
× × ×
春香「おおー!! 流石なっちゃん、激しすぎる!!」
と、夏の攻撃を見守るみんな。
× × ×
息を切らす夏。
恵介「よーしそこまで。夏、ちょっと来い」
夏「何だよ? ここでいいじゃん?」
と、メンホーと拳サポーターを外して。
恵介「いいから来い。みんなは小休止でいいぞー」
みんな「はい!!」




